Neutronは、OpenStackの中でネットワーク関係を拡張するためのコンポーネントです。以前はQuantumという名称でしたが、2013年に名称が変更になりました。
ごく単純なフラットなネットワークであれば、Novaに含まれるnova-networkで構成できますが、OpenFlowなどのSDNとOpenStack上のインスタンスを連携させるにはNeutronを利用します。Neutronは以下のような用途を想定して開発が進められています。
現在では、さまざまなSDN製品やネットワーク機器と連携するためのプラグインが提供されています。OpenStack Wikiには、以下のプラグインがリストアップされています。
ネットワーク機器ベンダーが提供しているプラグインや、SDN対応のためのプラグインが多いですが、ユニークなのはModular Layer 2(ML2)Pluginです。ML2は、レイヤー2(データリンク層)で動作するさまざまなプラグインの機能を取り込み、ML2プラグインのみでそれらの機能を実現する方向で開発が進められています。現在はOpen vSwitch、Linuxブリッジ、Hyper-V L2エージェントの機能を取り込んでいます。また、ベンダー提供のドライバーとして、AristaやCisco Nexus、Tail-f NCSなどが提供されています。
OpenStackの外部拡張としては、ストレージと並んでネットワークも急ピッチで整備されているところなので、今後の動向に注目したいところです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.