米セールスフォース、セルフサービスBIクラウドサービスを発表Dreamforce 2014

米セールスフォース・ドットコムは10 月13日(米国時間)、サンフランシスコで開幕した同社の年次イベント「Dreamforce 2014」で、BIサービスの「Salesforce Analytics Cloud」を10月20日に提供開始すると発表した。これは。TableauやQlikViewのように、ITや統計分析に詳しくない人が簡単にデータ分析を行えるようにするサービスだ。

» 2014年10月14日 11時04分 公開
[三木 泉,@IT]

 米セールスフォース・ドットコムは10月13日(米国時間)、サンフランシスコで開幕した同社の年次イベント「Dreamforce 2014」で、BIサービスの「Salesforce Analytics Cloud」(以下、Analytics Cloud)を10月20日に提供開始すると発表した。これは、ITや統計分析に詳しくない人が簡単にデータ分析を行えるようにするもの。コンセプトはTableauやQlikViewに近い。

 米セールスフォースのSalesforce Analytics Cloud担当シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーである、キース・ビゲロー(Keith Bigelow)氏は、新サービスの差別化ポイントとして高速性と柔軟性を挙げる。WaveではSalesforceの既存サービスのデータに加え、外部の多様な形式のデータを分析対象とする。構造化データ、非構造化データ、準構造化データを問わず、独自に開発したキーバリューストア(KVS)にいったん格納(既存サービスに対してWaveを使う場合、データはOracleからKVSへ移行)する。その上で、検索をベースとした技術によってデータを視覚化してみせることで、高速・簡便にアナリティクスができるとする。

 「例えばTableauを利用して満足しているユーザー組織が新サービスに乗り換えるべき理由はあるのか」と聞いてみた。ビゲロー氏は、セールスフォースの既存サービスを使っているユーザー組織で、BIでは従来型ツールを導入しているがうまくいっていないところに、まず焦点を当てるという。そして、同社がクラウドサービスのCRMの世界を変えたのと同様に、BIの世界も変えたいと話す。

モバイル対応も特色の1つ

 Analyticsが目指すのは、営業担当者やカスタマーサービス担当者自身が、データを分析し、共有して、業務に生かせるようにするセルフサービスBIクラウドサービスだ。Waveには「The Wave Explorer」ライセンス(データの表示や探索が中心)と、「The Wave Builder」ライセンス(データセットの作成や管理を含む)があるが。ExplorerはBuilderよりはるかに多く使われるだろうと話した。

 セールスフォースは新サービスで、テータ統合ツール、システムインテグレータ、ソフトウェアベンダーなど、30以上のパートナーが参加するとも発表している。料金は組織単位のWave Platformライセンスと1人当たりのライセンスの2段階で構成。Wave Platformライセンスの料金は非公表。Builderライセンスは月額250ドルから、Explorerライセンスは125ドルから。

[2014/10/15修正]英文ニュースリリース、およびDreamforceにおける基調講演は、サービス製品名が「Wave」であるかのような印象を与えるものになっていますが、その後セールスフォース・ドットコムより、Waveは基盤技術の名称であり、サービス製品としての正式名は「Salesforce Analytics Cloud」であるとの見解が出ましたため、表記を修正しました。

[2014/10/16補足]セールスフォース・ドットコムより、価格についての表記に誤りがあるとの指摘があり、修正しました。

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