クラウドベースのデータ管理サービスを提供する米トレジャーデータは、2014年12月中旬で合計約11兆件のデータを保管、これが2015年末には30〜50兆件に増加する見通しと説明している。2014年移行はIoTにも注力、扱うデータは急増を続けている。
クラウドベースのデータ管理サービスを提供する米トレジャーデータは、2014年12月中旬で合計約11兆件のデータを保管、これが2015年末には30〜50兆件に増加する見通しと説明している。2014年12月17日にトレジャーデータが行った説明で、同社CTOの太田一樹氏は、「データの収集手段を今後も増やしていき、トレジャーデータのユースケースを広げていきたい」と話している。
象徴的なのはIoT(Internet of Things)への取り組みだ。トレジャーデータは、組み込み機器用のデータ収集のためのSDKを提供している。Raspberry PiやIntel EdisonからμITRONまで、データを機器から直接送信する手段を提供する。データの圧縮・暗号化、バッファリング、精度保証といった機能を備えている。
パイオニアは2015年9月、トレジャーデータとの業務提携を発表、車載機器から収集するデータを活用したサービスの開発を進めているが、上記のSDKを使うことで、「数週間でプロジェクトが始められた」(太田氏)という。
IoTというと、機器の接続方法からデータ送信プロトコル、データ形式、データ保管場所など、さまざまな技術的課題をクリアしなければならず、複雑なイメージを抱きがちだが、トレジャーデータは、データの収集から保管、ハンドリングまでをクラウドサービスとして提供している。このため、利用企業がTableauなどのツールで分析する、あるいはアプリケーションを構築するといった部分に専念できるという。
IoTに限らず、トレジャーデータは当初から、データを即座にビジネスに結び付けたい人々を対象として、エンド・ツー・エンドのサービスを提供してきたと、太田氏は説明した。ユーザーの多くは、情報システム部門ではなく業務部門で、IT技術に詳しくない人も多い。IT技術に詳しくても、データ収集に労力を使いたくない人もいる。同社は、JavaScriptで、Webブラウザからデータを直接送信できるSDKも提供しているが、これなどは、サーバにログインする権限を取得しなくても、データを収集してビジネスに生かせるいい例だという。
トレジャーデータはAmazon Web Services(AWS)上でサービスを提供している。では、AWSのさまざまなデータ関連サービスと、どう棲み分けているのか。太田氏は次の点を挙げた。
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