TFVCチームプロジェクトに接続し、ソースコードのチェックイン、変更の追跡を行う方法を説明する。また、VS以外の環境からVS Onlineを利用する方法も取り上げる。
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前回はVisual Studio Online(以下、VS Online)で使える2種類のバージョン管理システムである「TFVC」(Team Foundation Version Control)と「Git」の概要を紹介し、バージョン管理システムにGitを使用した場合にどのようにバージョン管理を行うかの基本を見た。今回はTFVCを使用した場合のバージョン管理がどのようになるかを見ていこう。また、最後にVisual Studio(以下、VS)以外の環境からVS Onlineを利用する方法についても簡単に触れる。
なお、以下ではVS Online上でバージョン管理システムとしてTFVCを選択したチームプロジェクト「PrimerTFVC」を作成したものとする。チームプロジェクトの作成方法については前回の記事を参照してほしい。まずは、VSからチームプロジェクトに接続する方法から見ていこう。
チームエクスプローラーにある[接続]ボタンをクリックして、前回作ったPrimerTFVCチームプロジェクトに接続する。初回接続時あるいはチームエクスプローラーの[接続]ページにある[チーム プロジェクトの選択]リンクをクリックした場合には、以下の画面が表示されるので、VS Online上に作成したチームプロジェクトを選択しよう。
以前に接続したことがあれば、チームエクスプローラーの[接続]ボタンを利用する。
これにより、チームエクスプローラーには[接続]ページが表示されるので、ここで作成したTFVCチームプロジェクト(ここではPrimerTFVC)に接続する。
接続するチームプロジェクトを右クリックしてコンテキストメニューの[接続]をクリックすると、そのチームプロジェクトへの接続が行われる。Gitと同様に最初に接続した端末およびアカウントでは、ワークスペースのマッピングを設定する必要がある。
[次のワークスペースのマッピングを構成]リンクもしくは[ワークスペースの構成]リンクをクリックするとマッピングの設定画面が表示される。
必要な情報を入力し、[マップと取得]ボタンをクリックすると、チームプロジェクト内の最新のソースがダウンロードされる。
TFVCのワークスペースについてはソース管理エクスプローラーからより詳細な設定を行える。上記の画面にある[詳細設定]リンクをクリックすると、ソース管理フォルダーとローカルフォルダーの関連付けを設定/変更する画面が表示される。
ワークスペースの関連付けはメニューバーの[ファイル]−[ソース管理]−[詳細設定]−[ワークスペース]を選択して[ワークスペースの管理]ダイアログの[編集]ボタンをクリックすることでも変更可能だ。
[詳細設定]ボタンをクリックすると、ダイアログ内に選択したワークスペースに関する詳細な設定を行うエリアが表示される。
上記ダイアログの[場所]ドロップダウンは、ワークスペースの管理をサーバーとローカルのどちらで行うかの選択だ(前者をサーバーワークスペース、後者をローカルワークスペースと呼ぶ)。VS 2010以降では[ローカル]が既定値になっており、サーバーワークスペースだった場合、アップグレードを促される。
ローカルワークスペースを使用する利点は、VS Onlineに接続されていない状態で編集を行った後に、VS Onlineに再接続してサーバー側の変更とローカルの変更をマージできる点だ。
TFVCではソースを誰が開いたかという情報はサーバー側で全て管理されている。ソース管理エクスプローラーを使用すれば、プロジェクトの構造、未ダウンロードファイル、ローカルよりも新しいファイルがどれかという情報を知ることができる。
ローカルリポジトリ(Git)やローカルワークスペース(TFVC)を作った場合、プロジェクトのパスが長くなりすぎて、ビルド/チェックアウト/リポジトリの複製時に問題になることがある。GitとTFVCではデフォルトで以下の場所にリポジトリ/ローカルワークスペースを作ろうとする。
Windowsのエクスプローラーではパスの最大で260文字までになっているため、深い階層にワークスペースを作ってしまうと、クライアントでの同期やサーバーでのビルドに失敗することがある。
筆者のお勧めはいずれかのドライブのルートフォルダーの直下にローカルリポジトリ/ローカルワークスペース用の短いパスのフォルダーを作って同期させることだ。OSのカーネルそのものは3万2767文字まで対応しているが、エクスプローラーおよび、.NET Frameworkの制限となっているので、気を付けてほしい。Linuxおよび、Macではこの問題は発生しないため、MacやLinuxからTeam Explorer everywhereを使用してアクセスする場合は影響を受けない。
なお、初期作成フォルダーがユーザーフォルダー(C:\Users\ユーザー名)配下になっているのは複数のユーザーでPCを共有する環境があるためだ。一つのアカウントで使用しているコンピューターの場合、ルートフォルダー配下にリポジトリやワークスペースを作成しても、複数のアカウントでこれらが重複する心配はないため、省略しても問題ない。
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