NEC、無停止型サーバー「Express5800/ftサーバ」新モデル 1台当たりの仮想マシン集約数を増加

NECが無停止型サーバー「Express5800/ftサーバ」の新製品を発表。処理速度を従来比で約20%向上、サーバー1台当たりの運用可能な仮想マシン数を同1.2倍に高めた

» 2015年10月13日 18時50分 公開
[岩城俊介@IT]

 NECは2015年10月13日、二重化によりハードウエア障害によるシステム停止のリスクを軽減する無停止型サーバー「Express5800/ftサーバ」の新製品2機種を発表。同日より販売を開始した。

photo Express5800/R320e-M4

 Express5800/ftサーバーシリーズは、システムの停止につながる障害の原因になりやすいサーバーの主要コンポーネントを二重化して格納し、万一時のハードウエア障害時も停止させないシステムを実現する無停止型サーバー。NEC独自の制御チップ「GeminiEngine」によって二重化したコンポーネントの同期動作を制御する。

 新製品「Express5800/R320e-M4」は、最大12コアのCPU「Xeon E5-2670 v3」を最大2個搭載し、処理速度を従来モデル「Express5800/R320d-M4」比で約20%向上。さらにメモリ最大搭載量やストレージとの通信性能も高めたことで、サーバー1台当たりで運用できる仮想マシン数を従来モデル(同上)比で約1.2倍に高めた。「基幹システムで使うシステム停止のリスクを低減したい」「これまでよりも多くの仮想マシン数での運用やシステムを統合したい」と考える企業に向けて拡販する。

 主な特徴は以下の通り。

  • サーバー1台当たりの運用可能な仮想マシン数を従来モデル比で1.2倍に拡大
  • 省電力化を支援する「40度環境」に対応
  • バックアップ媒体の選択肢を拡充
photo 障害発生時の動作イメージ

 従来モデル比で20%向上させた処理速度と共に、16GbpsのFC(ファイバーチャネル)や12GbpsのSAS(Serial Attached SCSI)への対応により、外部ストレージへの転送速度も従来モデル比で最大2倍に高速化できる。

 動作環境温度は、冷却設計の最適化により従来モデルより5度緩和した摂氏40度環境での動作保証とした。データセンターの空調設備など、施設全体の設定温度の調整を可能にすることで省電力化に寄与できる。バックアップ媒体には、バックアップ装置接続用のUSBポートの搭載によって、これまでのテープ媒体より安価で持ち運びができる「RDX(Removable Disk Exchange system)」も使えるようにした。

 価格は「Express5800/R320e-M4」が305万6000円から(税別、以下同)、搭載CPUやメモリ搭載量などを抑えた「Express5800/R320e-E4」が236万9000円から。

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