マイクロソフトは2015年11月20日(日本時間)、次期Windows Serverと次期System Centerの新しいプレビュー「Windows Server 2016 Technical Preview 4」および「System Center 2016 Technical Preview 4」を公開しました。Windows Server 2016 TP4をざっと評価してみただけですが、新しくなった点をピックアップして紹介します。
Windows Server Technical Preview 4(TP4)は、開発中の次期サーバーOS、Windows Server 2016のプレビュー版です。TP4は、2014年10月の初めてのTechnical Preview、2015年5月のTP2、2015年8月のTP3に続く、4回目のプレビューリリースです。
Windows Server TP4のインストールメディア(ISOイメージ)は、以下のサイトから入手できます。TP3以前は英語版のみの提供でしたが、TP4ではようやく、日本語を含む12の言語にローカライズされました(画面1)。
Microsoft Azureでは、クラシックポータルのギャラリーおよびプレビューポータルのMarketplaceでWindows Server 2016 TP4の3つのイメージが利用可能になっており、Microsoft AzureのIaaS(Infrastructure as a Service)環境でAzure仮想マシンをデプロイして素早く評価できます。
Microsoft AzureのOSイメージは英語版ですが、日本語のサポート(言語パック)を追加することで完全に日本語化して評価できます。また、Nano Serverやコンテナーホスト(Server Coreベース)のイメージも用意されており、これらの機能を評価することもできます(画面2)。
Windows 10用の「リモートサーバー管理ツール(Remote Server Administration Tool:RSAT)」も、TP4に合わせて日本語版を含む各国語が提供されています。Windows 10からTP4のサーバーを日本語の管理ツールで管理することができます。
Windows Server 2016 TP4のHyper-Vでは、「Nested Hyper-V(入れ子構造のHyper-V)」あるいは「Nested Virtualization(入れ子構造の仮想化)」と呼ばれる機能が利用可能になります。
Nested Hyper-Vは、Windows 10 Insider Previewビルド10565のクライアントHyper-Vから利用可能になりました。すでに本連載でも取り上げています。
Windows Server 2016 TP4がNested Hyper-Vに対応したことで、最新のWindows 10バージョン1511のクライアントHyper-V、またはWindows Server 2016 TP4のHyper-V上の仮想マシンで、さらにWindows 10バージョン1511のクライアントHyper-V、Windows Server 2016 TP4のHyper-V、あるいはNano ServerのHyper-Vを評価できるようになります(画面3)。
Nested Hyper-Vでは、例えば1台の物理サーバー上で複数台の仮想マシンによるHyper-Vホストクラスター環境を構築できます。また、Nested Hyper-Vにより、仮想マシンとして構築したコンテナーホスト上でHyper-Vコンテナーを実行できます。
Nested Hyper-Vは、仮想マシンごとに有効化することができます。有効化する方法については、以下のドキュメントで説明されています。
この他、TP4では「Discrete device assignment」という機能がHyper-Vに追加されました。この機能を利用すると、幾つかの種類のPCIExpressデバイスを仮想マシンにパススルーできるようになるそうです。
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