さくらがPreferred Networksと大規模GPUクラスタを構築理研、白組もエンドースメントを公表

さくらインターネットは、深層学習などに向けて、高い演算性能を提供するサービスへの取り組みを開始すると発表した。同社では「高火力コンピューティング」と呼んでいる。

» 2016年01月26日 17時12分 公開
[@IT]

 さくらインターネットは2016年1月26日、深層学習など高い演算処理性能を必要とするコンピューティング需要に向けて、同社が「高火力コンピューティング」と呼ぶコンセプトに基づいた取り組みを開始すると発表した。正式サービスとしての提供開始は、2016年夏ごろを予定する。

 この数年、人工知能に関連した機械学習などの技術に注目が集まっている。こうした技術を利用するには、大量のデータを並列処理したり、繰り返し計算を行ったりする必要がある。用途によってはGPUの演算能力を活用することも少なくない。

 一般に、仮想化技術を利用したクラウドコンピューティングでは、コンピュータリソースを1時間当り数円からと安価に利用できる半面、1台の物理コンピュータのリソースを複数の仮想マシンで共有することから、ハードウェアのピーク性能を引き出すことが難しい。

 そこで同社は、新しいハードウェアや技術を利用して、現在のクラウドサービスでは提供できない高水準の演算性能を提供するサービスを開始するという。従来、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)として、個別に構築してきたシステムをサービスとして提供する考えだ。同社ではこうした取り組みを「高火力コンピューティング」と呼んでいる。

 まず、その第一歩として、深層学習技術使ったシステム開発を手掛けるPreferred Networksと共同で、インターコネクトにInfiniBandを採用した大規模なGPUクラスタを構築する。同社は2015年秋からGPUクラスタを構築し、実運用しており、そのノウハウをさくらインターネットの高火力コンピューティングに応用する。

 さくらインターネットでは、今後、サービスを一般向けに展開する際には、用途に応じて、CPUを利用したサービスや高性能・大容量なストレージサービスなど、多様なサービスを取りそろえる予定だという。

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