次に「ピボットグラフ」の基礎を解説する。
ピボットテーブルで作成した集計表の数値だけを眺めていても、データの「傾向」や「推移」まではなかなか見えてこない。そこで使うのが「ピボットグラフ」だ。
ピボットグラフにより、集計したデータをグラフ化して、分かりやすいように視覚化することができる。“Excel使い”ならばおなじみの「棒グラフ」や「円グラフ」などである。
商品名別の売上金額を集計した結果を、ピボットグラフで表示してみよう(図6、図7)。
簡単な棒グラフだが、どの製品が売れ筋かを視認しやすくなっただろう。
続いて、「担当者ごとの商品名別売上グラフ」も作成してみよう(図8)。
こうすると、例えば「ノートPCを売るのが得意なのは誰か」といった傾向が得られる。この先、「期末の追い込みに向け、戦略製品を売る主力に誰を据えるか」といった“判断”もしやすくなるわけだ(ピボットテーブルの具体的な作成方法は、今後、別の回で解説する)。
ピボットテーブルを構成するパーツや機能の名称は以下の通りだ(図9)。
ピボットテーブルは、まず「挿入」タブ→「ピボットテーブル」から分析したいデータを参照して、「ピボットテーブルツール」を開く。続いて、ウィンドウの右端に表示される「フィールドセクション」→「レイアウトセクション」内にある、「行」「列」「値」「フィルター」という4つのエリアへ、「フィールドセクション」内にある参照データの「項目名」を割り当てて作成する。
今回は、「ピボットテーブルとは何か」と「どういったことができるのか」の基礎を大まかに解説した。
次回から、ピボットテーブルに使用するリストデータを実際に作成しよう。リストデータを作成する際の決まりごとを確認し、実際にピボットテーブルを作成していく手順として、データの準備、データの修正、追加、更新の方法などを解説していく。お楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)
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