現在そして未来のマイクロソフトを示す2つのキーワード特集: Build 2016(3/4 ページ)

» 2016年04月11日 05時00分 公開
[かわさきしんじInsider.NET編集部]

Conversations as a Platform

 もう1つのキーワードである「Conversations as a Platform」は、下の画像にあるように「コンピューティングをよりパーソナルなものに」「クラウドプラットフォームをインテリジェントなものに」「これまでとは違う効率性やビジネスプロセス」という3つの目標が相互に関連し合うことを意味する。端的にいえば、これらの要素はそれぞれWindows 10、Azure、Office 365が担当するといえる。

Conversations as a Platform Conversations as a Platform

 WindowsとAzureとOffice 365が連携するだけなら「今までと何が違うんだよ」という話だ。では、何が違うのか。

コンピューティングをよりパーソナルなものに

 1つにはWindows 10 Anniversary Updateで導入される、Windows Ink(の新機能)にヒントがある。マイクロソフトは、これまでのキーボードとマウスによるPCの操作をさらに一段階進めた世界を作ろうとしているのだ。

Windows InkとCortanaの連携 Windows InkとCortanaの連携

 これはペンで手書きした文字の認識が行われ、その結果がCortanaに取り込まれて、予定となっているところだ。キーボードとマウスではなく、このようなペン、あるいは音声、自然言語、ジェスチャ、顔認証、指紋認証などを使用して、人にとってより自然なやり方でPCやデバイスとやりとりをする。

 HoloLensによってもたらされる拡張現実(AR)もそうした要素の1つだ。HoloLensでは、今までにはなかった学習、コミュニケーションなどの手段が得られる。例えば、以下なら脳の構造を立体的に把握できる。さらに遠隔地にいる人でもアバター的なUX要素を使用することで、その場にいるかのようにセッションに参加できる。

HoloLensを使って腫瘍を持つ脳について学習をしているところ HoloLensを使って腫瘍を持つ脳について学習をしているところ
2人の学生に加えて、画面奥にはリモートでこのセッションに参加している人がいることに注意。
occipital lobeは後頭葉、parietal lobeは頭頂葉のこと。

 このように今までは違うレベルでのコンピューティング体験が、マイクロソフトが意図するところの「コンピューティングをよりパーソナルなものに」の最初の一歩だ。ただし、それだけではない。

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