Universal Windows Platformで作成したプロジェクトをHoloLens Emulatorに配置するHoloLens Emulatorアプリ開発入門(2)(2/3 ページ)

» 2016年04月20日 05時00分 公開
[薬師寺国安PROJECT KySS]

MainPage.xaml上にFlipViewコントロールを配置

 MainPage.xaml上にコントロールを配置する。

 まず、ツールボックスの「すべてのXAMLコントロール」から、FlipViewコントロールをデザイン画面上にドラッグ&ドロップする(図5)。

 FlipViewコントロールは、項目のコレクションを1つずつ順にめくって表示できるようにするコントロールで、イメージギャラリーの表示などに適しているコントロールだ。

図5 デザイン画面にFlipViewコントロールを配置した

 次に、配置したNameが「flipView」のプロパティを開き、「レイアウト」ペイン内の「Width」に「320」、「Height」に「240」と指定しておく。デザイン画面上のflipViewが「320×240」のサイズになるので、中央に配置されるようにしておく。また、XAMLのGridのBackgroundにBlackを指定して背景を黒にしておく(図6)

図6 flipViewのサイズをプロパティから「320×240」に変更する

 書き出されたXAMLはリスト2のようになる。

<Page
    x:Class="FlipViewHoloLensEmulator.MainPage"
    xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
    xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
    xmlns:local="using:FlipViewHoloLensEmulator"
    xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008"
    xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006"
    mc:Ignorable="d">
 
    <Grid Background="Black" Margin="0,0,-460,0">
        <FlipView x:Name="flipView" HorizontalAlignment="Left" Margin="160,0,0,0" VerticalAlignment="Top" Width="444" Height="640"/>
    </Grid>
</Page>
リスト2 書き出されたXML(MainPage.xaml)

 10行目では、GridのBackgroundにBlackを指定している。11行目では、Nameが「flipView」というコントロールが配置されている。

 このリスト2のXAMLをリスト3のように編集する。

<Page
    x:Class="FlipViewHoloLensEmulator.MainPage"
    xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
    xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
    xmlns:local="using:FlipViewHoloLensEmulator"
    xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008"
    xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006"
    mc:Ignorable="d">
    <Page.Resources>
        <DataTemplate x:Key="FlipViewTemplate">
            <StackPanel>
                <Image Width=" 320" Height="240" Source="{Binding 画像名}"/>
            </StackPanel>
        </DataTemplate>
    </Page.Resources>
    <Grid Background="{ThemeResource ApplicationPageBackgroundThemeBrush}" Margin="0,0,-460,0">
        <FlipView x:Name="flipView" HorizontalAlignment="Left" Margin="251,200,0,0" VerticalAlignment="Top" Width="320" Height="240" ItemTemplate="{StaticResource FlipViewTemplate}"/>
    </Grid>
</Page>
リスト3 編集されたXAML(MainPage.xaml)

 Page.Resourceプロパティ要素(9行目と15行目)内に、「FlipViewTemplate」というキー名のDataTemplate要素を配置する(10行目と14行目)。その子要素としてStackPanel要素を配置し(11行目と13行目)、またその子要素としImage要素を配置する(12行目)。Image要素のSourceプロパティには「画像名」をバインドしておく。ここで指定した「画像名」はVBコードの中のクラス内で定義した名前になる。Widthには「320」、Heightには「240」と指定しておく。

 17行目のflipViewのItemTemplateプロパティに、StaticResourceを使って、DataTemplate要素で定義したFlipViewTemplateを参照しておく。

「MainPage.xaml.vb」でFlipViewコントロールに画像が順次表示されるようにする

 続いて、ソリューションエクスプローラー内のMainPage.xamlを展開して表示される「MainPage.xaml.vb」に、リスト4のコードを記述する。

Public Class ImageInfo
    Public Property 画像名 As String
End Class
 
Public NotInheritable Class MainPage
    Inherits Page
 
    Private Sub MainPage_Loaded(sender As Object, e As RoutedEventArgs) Handles Me.Loaded
        Dim xmldoc As XElement = XElement.Load("photo_etc.xml")
        Dim myImageInfo As New List(Of ImageInfo)
 
        For Each result In From c In xmldoc.Descendants("画像名") Select c
            myImageInfo.Add(New ImageInfo With {.画像名 = "ms-appx:///Images/" & result.Value})
        Next
        flipView.ItemsSource = myImageInfo
    End Sub
End Class
リスト4 MainPage.xaml.vb

 まず、ImageInfoクラスを定義し(1行目と3行目)、その中で、文字列型の「画像名」を定義しておく(2行目)。次にMainPage_loadedメソッドの処理を書く(8〜16行目)。

 なお、このMainPage_Loadedメソッドは図7の操作で、作成することができる。

図7 MainPgae_Loadedメソッドの作成

 「(MainPageイベント)」を表示させるには、右横にある▼アイコンをクリックすると表示できる。「(MainPageイベント)」を選択しておいてから、一番右端の▼アイコンをクリックすると、各種イベントが表示されるので、その中から「Loaded」を選択すると、リスト5のようなコードが自動的に生成される。この中にコードを書いていけばいい。

Private Sub MainPage_Loaded(sender As Object, e As RoutedEventArgs) Handles Me.Loaded
 
End Sub
リスト5 自動生成されたMainPage_Loadedメソッド

 では、リスト4の解説に戻ろう。

 9行目では、XElement.Loadメソッドでリスト1の「photo_etc.xml」を読み込む。10行目では、ImageInfoクラスの新しいリストであるmyImageInfoオブジェクトを作成する。

 12〜14行目では、Descendantsメソッドで全ての子孫要素「画像」の内容を変数resultに格納しながら、13行目の処理を繰り返している。ImageInfoクラスの「画像名」プロパティには「画像名」要素の値を指定し、AddメソッドでmyImageInfoオブジェクトに追加する(13行目)。

 最後にflipViewのItemsSourceプロパティにプロパティの設定されたmyImageInfoオブジェクトを指定する(15行目)。

 以上はUWPプロジェクトの作成手順であったが、いよいよ次からが、本題のHoloLens Emulatorへの配置方法になる。

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