国内の外付け型エンタープライズストレージ市場、2020年まで年平均0.6%で成長――IDCが予測2015年、オールフラッシュストレージカテゴリーが急成長

IDCジャパンは、外付け型エンタープライズストレージシステムの国内市場について、2015年の実績と2020年までの予測を発表した。市場規模はわずかながら拡大し、2020年には2074億400万円に達するという。

» 2016年07月06日 11時00分 公開
[@IT]

 IDCジャパンは2016年7月5日、外付け型エンタープライズストレージシステム(以下、外付け型ストレージ)の国内市場に関する、2015年の実績と2020年までの予測を発表した。

 同社によると、外付け型ストレージの2015年の出荷額は2016億3200万円で、前年比7.4%増と高成長を記録した。また、同市場の2020年までの年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は0.6%とされ、2020年には2074億400万円規模に達すると予測している。

 2015年に外付け型ストレージ市場が伸びた要因として、同社は、メインフレーム向けの大型更新案件が金融機関や官公庁に集中したことと、オープンシステム向けの案件が仮想化環境やクラウド環境で高成長を続けたことを挙げている。金額の内訳は、2015年のメインフレーム向け出荷額が前年比26.9%増の335億3200万円、オープンシステム向け出荷額が同4.2%増の1681億円だった。

外付け型ストレージの国内市場における出荷額予測(出典:IDCジャパンのプレスリリース)

 接続環境別では、規模が最も大きいFC-SAN(Fiber Channel-Storage Area Network)市場の出荷額が前年比4.0%増の986億2900万円だった。同社は、FC-SAN市場の成長要因に、オールフラッシュストレージが国内市場で本格的に普及し始めたことを挙げている。

 また、NAS(Network Attached Storage)市場は、前年比9.6%増の462億2500万円だった。成長要因は、NASの用途が従来のファイルサーバから、仮想化環境やクラウド環境などに広がったことや、「スケールアウト型」と呼ばれる、容量や機能を柔軟に拡張できるNASの比率が高まったことが挙げられている。

 なお、2015年のベンダー別売上高の上位5社は日立製作所(シェア17.6%)、富士通(同16.7%)、EMC(同14.7%)、IBM(同11.4%)、NEC(9.5%)となっている。

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