オラクルは、クラウドERPなどを手掛けるネットスイートを約93億ドルで買収すると発表した。今後は、基幹業務のためのERPの導入を、Oracle Cloudを軸にしたSaaS型クラウドサービスで推進していく。
米オラクルは2016年7月28日(米国時間)、クラウドERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画/経営資源計画)などを手掛ける米ネットスイートを買収すると発表した。買収価格は1株当たり109ドル、総額は約93億ドルにのぼるという。
ネットスイートは1998年に設立され、SaaS(Software as a Service)型のビジネスアプリケーションを展開している。現在は、クラウドベースの財務会計システム、ERP、CRM(Customer Relationship Management:顧客管理システム)を提供し、100カ国以上の企業や組織で利用されているという。
オラクルは2016年現在、ERPソリューションをOracle Cloud上のSaaS型サービス「Oracle ERP Cloud Service」として展開。ネットスイートを傘下に収めることで、業種/国籍を問わず、あらゆる規模の顧客へ訴求できるようになるとし、特にこれまでオラクルの顧客でなかった中堅中小規模企業への訴求をより強めていく考えだ。
買収は2016年中に完了する見通し。買収完了まで、両社はそれぞれ独立した営業を行うとしている。
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