マカフィーが「2016年の10大セキュリティ事件」を発表。2016年は「Pokemon GOの偽アプリ」「ランサムウェアの被害」が急上昇した。
インテル セキュリティ(日本での事業会社はマカフィー)は2016年11月10日、「2016年の10大セキュリティ事件」を発表した。2016年は、「ランサムウェア」や「Pokemon GO」に関連する脅威がトップ10に入った。
順位 | セキュリティ事件(時期) | 認知度(%) |
---|---|---|
1 | 振り込め詐欺/迷惑電話による被害(1年を通して) | 51.7 |
2 | 大手金融機関やクレジットカード会社などをかたるフィッシング(1年を通して) | 36.9 |
3 | 人気のPokemon GOをかたる偽アプリを発見(2016年7月) | 35.8 |
4 | 公共無線LANのセキュリティ問題(1年を通して) | 33.4 |
5 | 国際的ハッカー集団「アノニマス」による日本への攻撃(2015年10月〜2016年2月) | 28.9 |
6 | 米連邦捜査局(FBI)が米アップルに対して、銃乱射事件の犯人が使っていたiPhoneのロック解除を要請、プライバシーの問題に注目が集まる(2016年2月) | 28.9 |
7 | 米ヤフーで、国家が関与するとみられるサイバー攻撃を2014年に受け、5億人以上の個人情報が流出(2016年9月) | 28.9 |
8 | JTBで、旅行商品をインターネット販売する子会社が標的型攻撃のメールからマルウェアに感染、最大約793万人分の個人情報が流出した可能性(2016年6月) | 28.3 |
9 | ランサムウェア(身代金ウイルス)の被害(1年を通して) | 28.0 |
10 | 佐賀県で、県立学校の情報システムが不正アクセスを受け、個人情報を含むファイル約15万3000件が漏えい、17歳の少年が逮捕される(2016年6月) | 21.6 |
1位は「振り込め詐欺/迷惑電話による被害」、2位「大手金融機関やクレジットカード会社などをかたるフィッシング」がランクイン。そして3位には「Pokemon GO」に便乗した偽アプリの事案が入った。
この他、日本でのランサムウェアの被害拡大と認知率の高まりを受け、2015年は圏外だった「ランサムウェア(身代金ウイルス)の被害」が9位に入った。ランサムウェアの脅威は、セキュリティ担当者/IT管理者だけでなく、一般層も含めて意識と関心が高まったことが伺える。
マカフィーによると、日本におけるランサムウェアの被害は2016年初旬から拡大し、特に2016年1月〜3月に被害が急増した。同社は、「個人利用か業務利用かにかかわらず、スマートフォンやPC、デジタル家電など、ランサムウェアの攻撃によるリスクはあらゆる場面に潜んでいる。今後もランサムウェア攻撃は続くだろう」と、継続した注意を促した。
2016年の10大セキュリティ事件の結果は、同社が日本の経営層/情報システム部門などを対象に行った「2016年のセキュリティ事件に関する意識調査」を踏まえたもの。同調査は同社が毎年実施しているもので、2015年10月〜2016年10月に発生したセキュリティ事案に対する認知度をランキング化した。
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