マルウェア対策として、Windows 10に標準搭載されている「Windows Defender」を利用している場合は、Windows Updateサービスの無効化の影響に注意してください。
Windows Defenderは、Windows Updateを通じて定義ファイルやエンジンの更新プログラムを取得します。Windows DefenderのGUIで「定義の更新」ボタンをクリックした場合も、Windows Updateを使用して更新しようとします。Windows Updateサービスが無効になっている場合、Windows Updateだけでなく、Windows Defenderの定義ファイルも更新できなくなるのです(画面6)。
Windows Updateサービスが無効の状態でも、コマンドプロンプト(管理者権限は不要)で次のコマンドラインを実行すれば、「Microsoft Malware Protection Center(MMCP)」から最新の定義ファイルとダウンロードして更新できます(画面7)。
"C:\Program Files\Windows Defender\MpCmdRun.exe" -SignatureUpdate -MMPC
Windows PowerShellで次のコマンドラインを実行することでも、同じようにMMPCから定義ファイルをダウンロードして更新できます。
Update-MpSignature -UpdateSource MMPC
Windows Defenderを利用していて、Windows Updateサービスを無効化することがある場合は、「MpCmdRun」コマンドまたは「Update-MpSignature」の上記のコマンドラインを定期的に実行するように、タスクスケジューラにタスクを登録しておくとよいでしょう。
岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Cloud and Datacenter Management(Oct 2008 - Sep 2016)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。マイクロソフト製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。近著は『Windows Server 2016テクノロジ入門−完全版』(日経BP社)。
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