あの“津崎さん”も保有する難関資格「データベーススペシャリスト」。本企画では、データベーススペシャリスト試験 午前/午後試験対策のための「基礎知識」を抜粋してお届けします。今回は「パフォーマンス設計」の基礎を解説します。
書籍の中から有用な技術情報をピックアップして紹介する本シリーズ。今回は、秀和システム発行の書籍ポケットスタディ データベーススペシャリスト [第2版](2015年12月22日発行)』からの抜粋です。
ご注意:本稿は、著者及び出版社の許可を得て、そのまま転載したものです。このため用字用語の統一ルールなどは@ITのそれとは一致しません。あらかじめご了承ください。
※編集部注:前回記事「データベース性能を向上させる「インデックス」を理解する」はこちら
出題頻度 午前II:●-- 午後I:--- 午後II:---
●--:過去14年間での過去問出題数が1〜9回
●●-:過去14年間での過去問出題数が10〜19回
●●●:過去14年間での過去問出題数が20回以上
●クラスタリング、キーレンジ分割方式、ストアドプロシージャ、データベースの再編成・再構成
検索対象の表に用いられる演算を分析し、演算結果として得られるレコード群を近くの領域に配置することで、検索速度を高速化します。
大量のデータをテーブルに格納する場合、予めテーブルを構成する特定の属性をキーとして設定し、そのキー値の範囲によってデータを格納するディスクを決め、分割して格納することをキーレンジ分割方式と呼びます。データ格納先を分割することで、データの検索処理を並列化し、高速化が期待できます。
下図のように、実行可能なSQL文の処理手続きを予めデータベースに格納し、クライアントからの命令で実行できるようにしたものをストアドプロシージャと呼びます。
データベースを一定期間運用すると、利用状況の変化やデータの断片化によって必ず性能が下がります。これを回復するため、保守管理の一環として「再編成」「再構築」を行います。
<1>再編成
レコードの追加・削除を繰り返すと、データベース上に断片的な使用できない領域が発生したり、レコードが非連続的な領域に配置されたりする事がどうしても発生します。これにより低下したデータ格納効率、性能を回復するため、データ格納領域を再配置することを、データベースの再編成と呼びます。
<2>再構成
システム利用環境の変化などに合わせ、テーブル構造の変更、インデックス・列の追加などを行う事をデータベースの再構成と呼びます。
本試験過去問題による類題演習 | |
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□H19 午前問41 | ストアドプロシージャの利点 |
DBMSの記憶管理に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
(H18春DB午前問43)
ア 関係データベースの参照制約を実現する処理の高速化に連結リストを用いることが多い。
イ 関係データベースの一つの表は、ページと呼ばれるデータベースの格納単位内に収まるよう管理される。
ウ クラスタリングとは、磁気ディスク装置へのアクセス効率向上を目的としたデータ格納手法である。
エ バッファ管理では、通常FIFO(First In First Out)と呼ばれる手法によって、主記憶上のデータ領域を管理する。
解答 Point check ウ
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