プログラミング教室を運営するハックは、プログラミング教育と学習に特化したMinecraft用無料Modのβ版を公開。独自キャラクターをJavaScriptで操作することを通して、プログラミングを学べるよう工夫した。
子ども向けプログラミング教室を運営するハックは2017年3月10日、Re.Kayo-System、ビヨンドと共同で、人気ゲーム「Minecraft(マインクラフト)」のプログラミング教育/学習用Mod(新しい要素を追加する拡張プログラム)である「8x9Craft(ハッククラフト)」の開発したと発表。β版の公開を開始した。
これまでも、例えば「ComputerCraft」など、MinecraftでプログラミングができるModはあった。ただし同社によると、これまでのModはあくまでも「Minecraftを楽しむためのツール」であり、プログラミングの教育や学習を主目的にするには十分ではなかったという。
8x9Craftはこの課題を踏まえてゼロから開発。指導者がいれば小学3年生以上、単独では小学5年生以上ならば使えるように工夫し、プログラムの優劣を判定する「スコア」の概念を導入した。既存のツールでは、最適化度合いなど、プログラムの内容を判別して優劣を付けるのは難しかったという。
Minecraftに8x9Craftを適用すると、Minecraftの世界に「はっくん」というキャラクターが現れる。このはっくんを自動操縦できるよう、JavaScriptによるプログラミングを学んでいく。JavaScriptのメソッドを呼び出すことで、建物を建てる、物を作る、プレーヤーと会話するといったキャラクターの動きを制御できる。1980年代のBASIC風に対話モードで命令を1つずつ実行したり、複数の命令をプログラムとしてあらかじめ入力してからまとめて実行したりできる。
この他、マイクロソフトが提供するオープンソースエディタ「MonacoEditor」を基に開発した「はっくんエディタ」も提供。長いプログラムを記述する場面で活用できる。
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