プログラミングの「繰り返しの入れ子」「条件分岐」でMinecraftの世界を自由自在に変えちゃおうマイクラで始めるプログラミング入門(4)(1/2 ページ)

本連載では、子どもたちに大人気のゲーム「Minecraft」を題材にYouTube実況動画付きで「プログラミング」を学んでいく。今回は、Minecraftの世界に“壁”を作成する、たたいたブロックの“座標”を取得するサンプルから、プログラミングの「繰り返しの入れ子」「条件分岐」「座標値の変化と取得」などを学ぼう。

» 2016年02月22日 05時00分 公開
[薬師寺国安PROJECT KySS]

 本連載「マイクラで始めるプログラミング入門」では、子どもたちに大人気のゲーム「Minecraft(マインクラフト、マイクラ)」を題材にYouTube実況動画付きで「プログラミング」を学んでいく。具体的には、小型PC端末Raspberry Pi(ラズベリーパイ、ラズパイ)上でビジュアルプログラミング環境である「Scratch(スクラッチ)」からMinecraftを操作する方法を解説する。

 前回の『プログラミングの「命令」「変数」「繰り返し」「イベント」って何?→初心者でもMinecraftなら理解できる!』では、ブロックを積み上げたり、消したりするサンプルでプログラミングの「命令」「変数」「繰り返し」「イベント」について学べることを解説した。

 今回のサンプルでは、プログラミングとして少し高度な、「繰り返しの入れ子」「条件分岐」「座標値の変化と取得」などについて学ぶことができる。

【動画解説】Minecraftの世界に“壁”を作成するプログラミング

 まずは、Minecraft Piの世界に、「Scratch2MCPI」から、各種壁を作成するプログラミングを解説する。

 壁を作成する手順は、基本的には、前回の10段のブロックを積み上げる処理と変わらない。10段積み上げられたブロックの塔を、再度X軸(横)に沿って並べていけば、自然と壁は出来上がる(図1)。

図1 Minecraft Piの世界に作成された壁

「Scratch2MCPI」とMinecraft Piを接続して壁を作成していく処理を紹介したのが動画1だ。

動画1 「Scratch2MCPI」とMinecraft Piを接続して、壁を作成していくプログラミング解説

 「前回の塔や壁を作って何が面白いのか!」と思われる方もおられるだろう。塔や壁を作成しておくと、これ以後のプログラミングで、たたいた壁のブロックを消したり、たたいた壁のブロックを、違う種類のブロックに変更したりと、いろいろ面白いことができるようになる。

 その意味でも、最初は単なる塔や壁の作成にすぎないが、これらを基に、いろいろなプログラミングが可能になるので、これ以降の動画も楽しみにしておいてほしい。

Y軸の値を「0」で初期化しなければならない

 なお、この壁を作成する場合には、ちょっと気を付けなければならない点がある。それは、X軸にブロックを並べる場合は、Y軸の値を「0」で初期化しておく必要があることだ。初期化していないと、とんでもない塔が作成されるので、注意が必要だ。

「繰り返し」の中に「繰り返し」を入れる「入れ子」

 また「制御」の中にある「10回繰り返す」命令を「入れ子」にするのもポイントとなるだろう。壁はY軸に積み上げられたブロックの塔を、X軸に並べていくわけだから、「繰り返し処理」を2回記述する必要がある。

 このように、「繰り返し」の中に、再度「繰り返し」を入れることを「入れ子」と呼ぶ。これらの点については、動画の中で解説しているので参照してほしい。

【動画解説】たたいたブロックの“座標”を取得するプログラミング

 次に、たたいたブロックの座標を取得するプログラミングを解説する。

 まず、Minecraft Piの世界に、ブロックを配置する。このブロックはプログラムで配置するのではなく、キャラクターが画面下の「ホットバー」から、マウスホイールで選択したものを使用する。

 配置されたブロックを画面中央の「+」マークに合わせて、キャラクターがマウスの右クリックでたたくと、たたかれたブロックのX座標とY座標を、「Scratch2MCPI」の中の「猫」(Scratchでは「スプライト」と呼ぶ)が、吹き出しで表示する(図2)。ブロックをたたく場合は、必ず「剣」を選択し、マウスの右クリックでたたく、左クリックでたたくと、ブロックを破壊してしまうので、十分に注意してほしい。

図2 Scratch2MCPIの「猫(スプライト)」が、Minecraft Piのキャラがたたいたブロックの、XとY座標を、吹き出しで表示している

 今回のポイントは、キャラがたたいたブロックの座標の取得方法にあるので、その点に気を付けて動画2を見てほしい。

動画2 Minecraft PiのキャラがたたいたブロックのXとY座標の値を、Scratch2MCPIの「猫(スプライト)」が、吹き出しで表示する

 次ページで補足の解説をする。

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