シスコシステムズ(以下、シスコ)のセッションでは、トレーニング ビジネス デベロップメント ビジネス デベロップメント マネージャの岡邦子氏が登壇。「シスコ サイバーセキュリティ 〜急増するサイバーテロに備える〜」と題し、シスコの技術者認定の概要と新しい認定資格「CCNA Cyber Ops」を紹介した。
1993年にCCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)をスタートさせ、これまで、のべ300万人を超える認定を行ってきたシスコ。セキュリティについても「CCIE Security」を提供してきた。新たにスタートしたCCNA Cyber Opsは、これまでテーマにしてきたセキュアなインフラストラクチャの構築に加え、セキュリティオペレーションを実践するための職種別トレーニングやセキュリティスキルを適用するトレーニングにまで拡張したものだ。ネットワーク侵入分析や、データやイベントの分析、インシデント処理などが問われる。
岡氏は「セキュリティエンジニアは150万人いるが、まだ足りないともいわれている。その不足に対応していく」と訴えた。
インテリジェント ウェイブのセッションでは、セキュリティソリューション本部 ビジネス推進部 マネージャーの宮下真機氏が登壇。「サイバー攻撃の加害者となっている日本の現状とその対策」と題し、攻撃コストを増加させることでサイバー攻撃に対抗するアプローチを紹介した。インテリジェント ウェイブは、金融業界に強いソリューションプロバイダーとして、内部情報漏えい対策を中心とした海外のセキュリティ製品を展開する。
宮下氏は「最近の高度な攻撃に対しては、攻撃者の行動を分析し、“わな”を仕掛けることや、ロボット技術などを使って脅威に自動的に対応することが重要だ」と指摘。そのための製品として、イスラエルのillusive networksが展開する「Deception Everywhere」や、サイバー攻撃の対応を自動化し素早い危機管理を実現するAyehu Software Technologiesの「eyeShare」を紹介した。
講演「デバイスからクラウド領域まで包括する 情報セキュリティ基盤 “フォーティネット セキュリティ ファブリック”」では、フォーティネットジャパン 西日本ビジネス本部 技術部 コンサルティングシステムエンジニア 上田将司氏が登壇した。
現在のインターネットは、IoT(Internet of Things)やアナリティクス、100Gネットワークといった先端技術の登場もあって、さまざまなモノや人がつながる「ハイパーコネクティビティ」の時代に入った。
もちろんセキュリティ分野にも変化が生じている。上田氏は、「旧来の境界防御やコンテンツ監視のみでは、もはや守り切れません。脅威は境界を超えて侵入、拡大するものと捉えて、インフラ全体で保護を行う時代になっている」と述べる。
フォーティネットの新しいセキュリティOS「FortiOS 5.6」では、インフラ全体を保護する“フォーティネット セキュリティ ファブリック”を実現した。各セキュリティコンポーネントが絡み合い、「ファブリック(布)」のようにインフラ全体をカバーするというものだ。
「フォーティネット セキュリティ ファブリックは、BROAD(幅広く)、POWERFUL(強力)、AUTOMATED(自動化)という特長を持っている。IoTからクラウドまで全体を可視化、制御し、非常に高いパフォーマンスを発揮して、自動的に監査を実施してベストプラクティスを提供する」(上田氏)
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