UWPアプリ開発キットの最新版「UWP Community Toolkit v2.0」が公開。Windows 10 Fall Creators Updateで採用される新デザインシステム「Fluent Design System」などに対応する。
Microsoftは2017年8月30日(米国時間)、オープンソースのUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーション開発ツールキットの最新版「UWP Community Toolkit v2.0」を公開した。2016年にリリースされた同ツールキットとして、初の大型アップデートとなる。
UWP Community Toolkitにはヘルパー関数、カスタムコントロール、アプリサービスなどが含まれ、UWPアプリの開発を支援する。今回のバージョン2.0では、Windows 10の大型アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」で採用される新しいAPI(Application Programming Interface)や新たなデザインシステム「Fluent Design System」を活用できるように機能が拡充されている。
Fluent Design Systemは、PCやスマートデバイスを隔てず、あらゆるデバイスにおいて動き、見た目、操作体系などを共通化することを目指したUI(ユーザーインタフェース)の仕組み。UWP Community Toolkit v2.0では、マルチプラットフォームに対応した表現力豊かなアプリの構築を支援するために、基本的な5つのUI要素「Light」「Depth」「Material」「Motion」「Scale」を定義している。開発コミュニティーは今回、今後数カ月間でUWP Community Toolkitの全てのコントロールをFluent Designに対応させ、これらの新要素をサポートする計画を表明。サンプルアプリについても、これらの新要素を利用してその可能性を提示するようアップデートしていくという。
サンプルアプリ「UWP Community Toolkit Sample App」が、UWP Community Toolkit v2.0向けに刷新された。アプリ内でXAML(Extensible Application Markup Language)を直接編集し、すぐ隣の画面でその結果を確認できるようになった。
また、Windows 10 Fall Creators Updateを踏まえて改良され、再デザインされたナビゲーションモデルも採用している。ナビゲーション要素を最上部に移してサンプルへアクセスしやすくした他、新しいランディングページが追加され、新しい情報の入手やお気に入りのサンプルの追跡なども容易になっている。
UWP Community Toolkit Sample AppはWindowsストアから入手できる。
UWP Community Toolkitでは、クロスプラットフォーム対応も加速させる。具体的には、新パッケージ「Microsoft.Toolkit」と「Microsoft.Toolkit.Services」を導入し、今後のバージョンでもクロスプラットフォーム対応APIのサポートを推進していく方針を表明した。
これらのパッケージは.NET Standardで開発されており、.NET Standard 1.4以降がインストールされたあらゆるプラットフォームをサポートする。クロスプラットフォーム化された初のAPIとして「Bing Service」を公開したが、それ以外にも多くのサービスを新パッケージに移行させる取り組みが行われている。
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