Microsoftが「Visual Studio 2017 バージョン 15.4 Preview」を公開。Windows 10 Fall Creators UpdateをターゲットにしたUWPアプリ/マルチプラットフォーム対応アプリ開発者を支援する機能が強化されている。
Microsoftは2017年8月25日(米国時間)、統合開発環境「Visual Studio 2017」の最新版「バージョン15.4」のプレビュー版を公開した。
Visual Studio 2017 バージョン 15.4 Previewでは、2017年秋にリリース予定のWindows 10の大型アップデート「Windows 10 Fall Creators Update」をターゲットとしたUWP(ユニバーサルWindowsプラットフォーム)アプリケーションの開発を支援する機能を拡充し、.NETデスクトップ開発、モバイル、ゲームの開発といった主要ワークロード向けの新しいツールや機能を用意する。併せて、生産性や信頼性に関わる基幹機能の改良、顧客から報告を受けたバグフィックスも行われている。
Windows 10 Fall Creators Updateのリリースに伴い、UWPアプリケーションの開発に.NET Standard 2.0の機能を利用できるようになる。.NET Standard 2.0では、Windows 10 UWPの開発者に2万個以上の.NET APIを提供する。その多くはデスクトップ向けのクライアントアプリケーション(Windows Presentation Foundation、Windowsフォームなど)開発者にとっておなじみのものとなる。また、.NET Standard 2.0では、プロジェクト間参照やNuGetパッケージにより、さまざまな.NETプロジェクトタイプ間でのコード共有も容易になっている。
新しい.NET Standard 2.0 APIを使ってUWPアプリケーションを構築するには、「Windows 10 Fall Creators Update Insider SDK Preview」をインストールし、プロジェクトの最小バージョンをこのSDK(Software Development Kit:ソフトウェア開発キット)のバージョンに設定することで行える。
Visual Studio 2017 バージョン 15.4 Previewから、UWPアプリのための新しいプロジェクトテンプレートの機能を試せるようになる。新しいプロジェクトテンプレートによって、.NETやC++で作成された従来型のWindowsデスクトップアプリをUWPアプリの「APPXパッケージ」にパッケージングして、サイドロードやWindowsストア経由で配布できるようにする。このテンプレートは新規および既存のクラシックWindowsデスクトップアプリのプロジェクトでも使える。
Visual Studio 2017 バージョン 15.4 Previewでは、「Unity」対応機能が改良され、幾つかのバグも修正された。2017年8月時点で最新となる「Unity 2017.1」のランタイムのサポートを強化した他、「Unity 2017.2」で提供される予定のユーザー定義マネージドアセンブリもサポートする。この機能によって、プロジェクトのスクリプトコンパイル時間の大幅な短縮が期待できるという。
Visual Studio 2017 バージョン 15.4 Previewには「Xamarin Live Player」が含まれる。Xamarin Live Playerによって、Visual Studioとデバイスがあれば、iOSおよびAndroid向けモバイルアプリの開発、テスト、デバッグをデバイス上で直接行えるようになる。
Visual Studio 2017 バージョン 15.4 Previewでは、インストールエラーの解決を支援する機能や開発生産性を高める機能も拡充される。例えば、
などが挙げられる。
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