WindowsとOfficeのサポートポリシーがまたまた変更?――次期Office「Office 2019」のサポートは……山市良のうぃんどうず日記(120)(1/2 ページ)

かつて、Microsoftは新たな製品や戦略を発表する際にはプレスリリースを出していましたが、数年前からはブログで重要な情報がアナウンスされるようになりました。それも、広報のように一本化されたものではなく、チームごとにあるたくさんのブログの1つであることも珍しくありません。2018年2月初め、そうしたブログの1つでWindowsとOfficeの次期バージョンやサポートポリシーに関する重要なアナウンスが行われました。

» 2018年02月20日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]
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山市良のうぃんどうず日記

WindowsとOfficeの今後に関するとても重要なアナウンス

 2020年1月のWindows 7のサポート終了、同年10月のOffice 2010のサポート終了に向けて、日本マイクロソフトもさまざまなカウントダウン施策を始めています。

 2018年2月初め、WindowsとOfficeの今後について、重要なアナウンスが以下のブログポストで行われました。Windows 10の各バージョンのサポート期間、Office製品の次期バージョンのスケジュールとシステム要件、Officeサブスクリプション(Office 365 ProPlus)のサポートポリシーの変更に関するアナウンスです。

 Windows 10の「更新チャネル」(旧称、ブランチ)と「Long Term Servicing Channel(LTSC)」(旧称、LTSB)、リリースサイクル、各バージョンリリースのサポート期間、Officeアプリケーションの提供形態、Office製品とサブスクリプション(Office 365 ProPlus)の違い、これらのことを知らなければ、上記アナウンスを理解するのは難しいかもしれません。

 ご存じのように、Windows 10は「Windows as a Service(サービスとしてのWindows:WaaS)」に基づいて常に最新機能、最新のセキュリティ更新が提供されます。現在、このWaaSのリリースサイクルは「Semi-Annual Channel(SAC:半期チャネル)」と呼ばれ、3月ごろと9月ごろの年に2回、新機能を含む「機能更新プログラム(新バージョン、新ビルド)」がリリースされ、各バージョンはリリース後18カ月間「品質更新プログラム」が提供されることになっています。Semi-Annual Channelは、以前は「Current Branch(CB)」および「Current Branch for Business(CBB)」と呼ばれていました。

 今回のアナウンスの内容は、以下のサポート情報としても公開されています。以下のサポート情報では、Windows 10のSACリリースが「メインストリームサポート5年+延長サポート5年」という、従来の「固定ライフサイクルポリシー(Fixed Lifecycle Policy)」とは別の「モダンライフサイクルポリシー(Modern Lifecycle Policy)」で管理されることが明記されています。これまでは、この点がはっきりしていませんでした。

Windows 10の各リリースの18カ月サポート、Enterprise/Educationは“+6カ月”に

 Windows 10は初期リリースから最新のFall Creators Updateまで、既に5つのバージョンがリリースされています。本稿執筆時点(2018年2月下旬)では、以下の3つのバージョンがサポート期間中ですが、今回のアナウンスでサポート終了日が以下のように明確になりました。

  • Windows 10 Anniversary Update(バージョン1607、ビルド14393)……2018年4月10日まで(Enterprise/Educationは2018年10月9日まで)
  • Windows 10 Creators Update(バージョン1703、ビルド15063)……2018年10月9日まで(Enterprise/Educationは2019年4月9日まで)
  • Windows 10 Fall Creators Update(バージョン1709、ビルド16299)……2019年4月9日まで(Enterprise/Educationは2019年10月8日まで)

 また、2017年11月にWindows 10 November Update(バージョン1511、ビルド10586)に対する品質更新プログラムのサポートがEnterpriseとEducationエディションに限り、6カ月延長されることが発表されましたが、Windows 10 バージョン1607/1703/1709についても、同様に6カ月の追加期間、品質更新プログラムが提供されることになりました。

 つまり、EnterpriseとEducationエディションについては18カ月ではなく、丸2年(18カ月+6カ月)の品質更新プログラムサポートが提供されることになります。なお、バージョン1709の次のバージョン(おそらくバージョン1803)以降も、同様のポリシーが適用されるとまでは明記されていません。サポートポリシーはこれまでも変更されてきたので、また何らかの変更があるものと考えておいた方がよいでしょう。

 なお、サポート終了の日付は、米国時間でその月の第二火曜日にそろえられています。つまり、サポート終了日にリリースされる品質更新プログラムが最後ということになり、以後、セキュリティ更新を含む品質更新プログラムは提供されません。品質更新プログラムが提供されなくなったとしても、機能更新プログラムにより、サポート期間中のより新しいWindows 10(次または次の次のバージョン)にアップグレードするこは可能です。

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