経費精算の申請・承認はモバイルアプリで――三井不動産、「SAP S/4HANA」+「Concur Expense」で経営基盤を刷新

三井不動産が、SAPのERP「SAP S/4HANA」、クラウド基盤「SAP HANA Enterprise Cloud」、コンカーの経費精算・経費管理クラウド「Concur Expense」を導入し、経営基盤システムを刷新する。経理業務を中心に、グループ全体の業務効率化や働き方改革の推進を図る。

» 2018年03月01日 13時30分 公開
[金澤雅子ITmedia]

 三井不動産は、経営基盤システムを刷新するため、SAPのERP製品「SAP S/4HANA」、その運用基盤となるクラウドプラットフォーム「SAP HANA Enterprise Cloud」、コンカーの経費精算・経費管理クラウド「Concur Expense」を導入。経理業務を中心とするグループ全体での業務効率化や働き方の改革を目指す。

 今回、三井不動産は、SAPジャパン、コンカーの協力の下、導入プロジェクトを開始。プロジェクトを通して、経理業務の標準化を推進するとともに、SAP S/4HANAとConcur Expenseを組み合わせ、監査対応の強化や改正電子帳簿保存法の対応を図る計画だ。

 具体的には、帳簿書類のペーパーレス化による印刷・郵送・保管コストの削減、情報漏えいや紛失などのセキュリティ対応の負荷軽減、帳簿書類管理・運用に伴う負荷軽減などを目指す。

 また、これまでExcelへの手入力と紙出力で行っていた経費精算業務をConcur Expenseで電子化。経費精算の申請や承認をConcur Expenseのモバイルアプリで行えるようにする。従業員がスキマ時間にスマートフォンで経費精算を行えるようにすることで、生産性向上や働き方改革の推進につながることを見込むという。

 従来、三井不動産では、スクラッチ開発した会計システムを使用してきたが、追加開発コストの増大や、ビジネスプロセスの複雑化に伴う対応の困難さなどから、業務の標準化に課題が生じていた。

 そこで、将来的なデジタル変革に対応し、業務標準化を実現するための経営基盤システムの構築には根本的な刷新が必要と判断して、2016年春ごろから新システムの導入を検討。複数製品を検討した結果、今回の3製品による新システムの導入を決定したという。国内外での実績や、標準機能の豊富さと拡張性、クラウド基盤としての堅牢性などが採用の決め手になったとのことだ。

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