IDCによると、2017年第4四半期の世界クラウドITインフラ市場は前年同期比27.3%増の128億ドル、通年では前年比21.7%増の434億ドルとなった。
IDCは2018年3月29日(米国時間)、2017年第4四半期の世界クラウドITインフラ市場動向の調査結果を発表した。売上高は前年同期比で27.3%増加して128億ドルとなり、2017年通年では前年比21.7%増と近年の2桁成長を継続し、434億ドルとなった。この調査の「クラウドITインフラ」とは、パブリックおよびプライベートクラウド向けのサーバ、ストレージ、イーサネットスイッチを指す。
2017年第4四半期のパブリッククラウドインフラの売上高は、前年(2016年)同期比34.0%増、一昨年(2015年)同期比でほぼ倍増し、85億ドル。プライベートクラウドインフラの売上高は前年同期比15.7%増の43億ドルだった。
2017年における世界のクラウドITインフラ売上高は、2013年と比べて2倍以上に増えている。2017年第4四半期における世界のクラウドITインフラ売上高が、世界のITインフラ売上高全体に占める割合は42.2%となった(2016年は39.3%)。
IDCのコンピューティングプラットフォーム担当リサーチディレクターを務めるクバ・ストラースキ氏は、次のように説明している。
「2017年第4四半期もパブリッククラウドITインフラ市場は引き続き力強く成長した。Amazonのインフラ拡張が続いており、GoogleとFacebookのインフラも新たな成長局面に入っていることが背景にある。最近では、ITインフラの全セグメントが高成長を記録しているが、巨大事業者が需要をけん引しているパブリッククラウドが、インフラ売上高の成長に最も貢献している。少なくとも今後数四半期はこうした傾向が続きそうだ」
2017年第4四半期のクラウドIT売上高を地域別に見ると、中南米(6.2%増)と日本(4.8%増)を除く全ての地域が2桁成長を記録した。アジア太平洋(日本を除く)と中東欧がそれぞれ59.0%増、34.1%増と特に好調で、カナダ(23.3%増)、中東およびアフリカ(27.5%増)、米国(21.1%増)は、2017年通年でも売上高の伸びが20%台に達した。西欧(16.6%増)は通年では10%台の伸びを記録した。
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