ZenmuTechは「ZENMU Engine 1.0」の提供を開始した。機密データを意味のないデータに変換・分割し、全てのデータがそろわないと元のデータに復元できないようにする同社の「ZENMU」のエンジン部分で、従来のSDKから処理速度を高め、固定サイズで分割できるようにした。
ZenmuTechは2018年4月20日、「ZENMU Engine 1.0」の提供を開始したと発表した。これは、機密データを意味のないデータに変換、分割し、全てのデータがそろわないと元のデータに復元できないようにする同社の「ZENMU」のエンジン部分。IoT(Internet of Things)やFinTech分野での情報漏えい対策や重要データの送受信、ユーザー認証、ブロックチェーンと組み合わせた高度なセキュリティ対策などの用途を想定する。
これまでもZenmuTechは、ZENMUのエンジン部分をSDK(ソフトウェア開発キット)として提供していたが、ZENMU Engineではアーキテクチャを刷新し、分割、復元の処理速度を高めた。ZENMU Engineは、元のデータ量にかかわらず、最小32Bの固定サイズで分割できる。また、従来のSDKで分割したデータも復元できる。
ZENMU Engineは、C++用のライブラリとして提供する。対応するOSは、WindowsとLinux。対応する開発ツールは、Windows用がVisual Studio 2013/2015/2017、Linux用がGNU C++コンパイラ(g++)。
ZENMUで分割したデータは、各分割片からは推測できない全く無意味なデータになる。データの暗号化では、暗号解読技術の進歩によって破られ読み取られる恐れがあるのに対して、ZENMUは分割片が全てそろわなければデータを復元できない。例えば、分割したファイルを、それぞれローカルストレージとクラウドストレージに分けて保管しておけば、それら全てが同時に流出しない限り、データは漏えいしないという。
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