サイトビジットは、無料提供した平成30年度宅建士試験向け予想問題「未来問」の出題的中率が78%だったと発表した。未来問は、過去の問題の傾向からAIを利用して試験問題を予測するサービス。
オンライン学習サービス「資格スクエア」を運営するサイトビジットは2018年10月22日、「未来問」の出題的中率が78%だったと発表した。未来問は、同社とGAUSSが提携して開発した平成30年度宅地建物取引士(宅建士)試験向けのAI(人工知能)による試験問題予測サービス。同年10月21日の同試験実施に向けて10月9日から無料で提供していたもの([関連記事]宅建士試験の問題を予測するAIをGAUSSが開発、予想問題を無償提供)。
同年10月5日に未来問の無料提供が発表された時点では、2017年までの試験問題を使用したAIモデルの検証テストにおいて、的中率を70%としていた。実際の試験では、出題された50問のうち39問が的中したという。「予想を上回る結果となった」(サイトビジット)。
サイトビジットの代表取締役社長を務める鬼頭政人氏は、「過去の問題では70%程度の精度だったが、本試験でも同様かそれ以上の精度が出ることが判明し、未来問の可能性について自信を深めた。今後はこのエンジンを汎用化し、カテゴリー分けも自動でできるようにする。ゆくゆくはテキストから問題を自動生成させたい」と述べている。同社では、今後は行政書士や司法試験などの資格試験や、大学入試センター試験においてもAI模試の作成に対応したいという。
未来問のAIモデルでは、RNN(Recurrent Neural Network:再帰型ニューラルネットワーク)の一種で「LSTM(Long Short-Term Memory)」と呼ばれる、時系列データの予測に向けたアルゴリズムを使用している。これに、サイトビジットが独自に93個のカテゴリーに分類した宅建士試験の過去問題データを学習させた。
2018年の問題を予想するに当たっては、このAIモデルに、1989〜2017年に実際に出題された1450問の過去問題を教師データとして、カテゴリーごとの年度別出題数を学習させ、2018年の試験に出題される可能性が高いカテゴリーを50問予測させた。それらのカテゴリーからランダムに問題をピックアップし、これを予想問題とした。
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