GAUSSは、宅地建物取引士試験の問題を、AIで予測するサービスを開発した。予想問題を無料で提供する。過去の問題で検証したところ、的中率は70%だった。
GAUSSは2018年10月5日、サイトビジットと提携して、平成30年度宅地建物取引士(宅建士)試験向けのAI(人工知能)による試験問題の予測サービス「未来問」を開発したと発表した。
サイトビジットが運営する資格試験のオンライン学習サービス「資格スクエア」で、同年10月9日から無料で提供。両社では、10月21日に実施される実際の宅建士試験に近い予想問題を体験できるとしている。
GAUSSは、サイトビジットが独自に93個のカテゴリーに分類した宅建士試験の過去問題データを用いて、LSTM(Long Short-Term Memory)によるAIモデルを開発した。LSTMは、RNN(Recurrent Neural Network:再帰型ニューラルネットワーク)の一種で、時系列データの予測に向けたアルゴリズム。
このAIモデルに、1989〜2017年に実際に出題された1450問の過去問題を教師データとしてカテゴリーごとの年度別出題数を学習させ、2018年の試験に出題されるであろうカテゴリーを50問予測させた。それらのカテゴリーからランダムに問題をピックアップし、これを予想問題とした。
AIモデルの検証として、1989〜2016年の過去問題を学習させて、2017年の問題を予測させ、実際に出題された問題と比較したところ、的中率は70%だったという。ちなみに、宅建士試験に合格するために必要な正解率は70%。
今後はさらにチューニングや一般化を施し、宅建士以外の試験の予測にも対応させるという。
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