Microsoft、「Windows Community Toolkit v5.0」を公開強化点はWindowsXamlHost、ラップされたコントロール、TabViewなど

Microsoftは、オープンソースのUWPアプリ開発ツールキットの最新版「Windows Community Toolkit version 5.0」を公開した。WPFやWindows FormsデスクトップアプリケーションのUIに、ビルトインやカスタムUWPコントロールを容易に追加できる。

» 2018年11月02日 11時00分 公開
[@IT]

 Microsoftは2018年10月31日(米国時間)、オープンソースのUWP(Universal Windows Platform)アプリケーション開発ツールキットの最新版「Windows Community Toolkit version 5.0」(以下、v5.0)を公開した。

 Windows Community Toolkitはヘルパー関数やカスタムコントロール、アプリサービスなどを含み、Windows 10用UWPアプリの開発を支援するもの。v5.0の主な機能強化点は以下の通り。

WindowsXamlHost

 v5.0では、新しい「XAML Islands API」上に構築された「WindowsXamlHost」コントロールを導入した。このコントロールを使うと、WPF(Windows Presentation Foundation)やWindows FormsデスクトップアプリケーションのUIに、ビルトインやカスタムUWPコントロールを容易に追加できる。

 WindowsXamlHostコントロールの目的は、UWPコントロールでしか得られない最新のUIを用いて、非UWPのWin32デスクトップアプリケーションのルック&フィールや機能を向上させることにある。

 WindowsXamlHostコントロールは現在、開発者向けプレビュー版が提供されており、Microsoftは開発者に、自身のプロトタイプコードで試すよう勧めている。

WindowsXamlHostコントロールの利用例(出典:Microsoft

ラップされたコントロール

 v5.0では、新しいWinFormsとWPFコントロールも導入されている。いずれもWindowsXamlHostインタフェースを使ってUWPプラットフォームコントロールをラップしたものだ。これらの新しいWinFormsとWPFコントロールは、Windows FormsやWPFプロジェクトのデザインに直接追加でき、他のコントロールと同様に利用できる。

ラップされたコントロール(WinForm)の利用例(出典:Microsoft

 新たに提供されるラップされたUWPコントロールは、「WebView」「WebViewCompatible」「InkCanvas」「InkToolbar」「MediaPlayerElement」「MapControl」の6つ。

 WindowsXamlHostコントロールと同様に、これらのコントロールは現在、開発者向けプレビュー版が提供されており、Microsoftは開発者に、自身のプロトタイプコードで試すよう勧めている。

TabViewコントロール

 UWP対応の「TabView」コントロールは、さまざまなタブ機能を提供する際に利用できる。動作のカスタマイズやタブのクローズ、ドラッグ&ドロップなどをサポートしている。

TabViewコントロールの利用例(出典:Microsoft

Weiboサービス

 ユーザー数の多い中国のSNS「微博(Weibo)」に対してデータの取得と投稿が数行のコードで実現できるようになった。このサービスは、.NET Standardをベースに構築されており、UWPや.NET Framework、Xamarinなど、さまざまなプラットフォームで利用できる。

// Initialize service
WeiboService.Instance.Initialize(AppKey, AppSecret, RedirectUri);
 
// Login to Weibo
if (await WeiboService.Instance.LoginAsync())
{
    // Post a status with a picture
         await WeiboService.Instance.PostStatusAsync(StatusText.Text, stream);
}
Weiboにログインして投稿するサンプルコード

.NET FrameworkによるTwitterとLinkedInのサポート

 従来の「Windows Community Toolkit v4.0」では、「Twitter」と「LinkedIn」サービスをUWPだけでなく.NET Standardでもサポートしていた。v5.0ではクロスプラットフォーム対応をさらに強化し、WPFやWindows Forms上でのOAuth認証に必要となる.NET Frameworkプラットフォーム固有の実装を構築した。

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