AWS Lambda関数の起動時間を約10分の1に短縮、全リージョンに展開Lambda関数がVPCに接続する方法を改善

Amazon Web Services(AWS)は、「AWS Lambda」関数が「Amazon VPC」に接続する方法を大幅に改善する新機能を提供開始した。これにより、ユーザーはAWS Lambda関数の起動時間が短縮するというメリットを享受できる。

» 2019年09月05日 16時30分 公開
[@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

 Amazon Web Services(AWS)は2019年9月3日(米国時間)、AWS Lambda(Lambda)関数の起動パフォーマンスが大幅に向上したと発表した。「Elastic Network Interface」(ENI)をより効率的に利用したためだ。

 「Amazon Virtual Private Cloud」(VPC)に接続する全ての既存の関数と新規の関数で効果がある。9月3日から徐々に新機能を展開し、今後数カ月で全リージョンに広げる。ユーザーが追加コストを投じる必要はなく、新機能を手動で有効にする必要もない。

 Lambdaは、サーバのプロビジョニングや管理をすることなく、コードを実行できるサービス。VPCは、AWSクラウドの論理的に分離されたセクションをプロビジョニングし、ユーザー定義による仮想ネットワーク内でAWSリソースを起動できるサービス。ENIは、仮想ネットワークカードを表すVPC内の論理ネットワーキングコンポーネントだ。

AWS Hyperplaneを利用

 今回提供を開始した新機能は、「AWS Hyperplane」(Hyperplane)を使用して、Lambda VPCから顧客のVPCにNAT(Network Address Translation)機能を提供するというもの。AWS Hyperplaneは、ネットワークロードバランサーとNATゲートウェイに使用されるネットワーク機能仮想化(NFV:Network Function Virtualization)プラットフォームであり、「AWS PrivateLink」などの製品でVPC間接続をサポートしている。

 Hyperplane ENIは、Lambdaサービスが制御するマネージドネットワークリソース。複数の実行環境が顧客アカウントのVPC内にあるリソースへ安全にアクセスできるようにする。

 従来のソリューションでは、顧客VPCのネットワークインタフェースをLambda実行環境に直接マッピングしていたが、新機能により、顧客VPCのネットワークインタフェースがHyperplane ENIにマッピングされるようになった。関数はHyperplane ENIを使用して接続する。

AWS LambdaとVPC、Elastic Network Interfaceの関係(出典:AWS

改善後の関数の呼び出し時間は約10分の1以下に短縮

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。