Gartnerは、2019年時点で企業CEOが考える最も大きな3つの懸念事項として、「再グローバル化」「景気減速」「デジタル化の不透明性」を挙げた。CIOはこの3つの懸念事項を理解し、今後12〜18カ月にわたる戦略計画で対処する必要がある。
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Gartnerは2019年10月29日(現地時間)、企業CEO(最高経営責任者)が考える2019年の最も大きな3つの懸念事項として、「再グローバル化」「景気減速」「デジタル化の不透明性」を挙げた。CIO(最高情報責任者)はこれらの懸念事項を理解し、今後12〜18カ月にわたる戦略計画で対処する必要があるという。
Gartnerのディスティングイッシュトアナリストでフェローのクリスチャン・ステーンストルプ氏は、オーストラリアのゴールドコーストで同日に開催された「Gartner IT Symposium/Xpo」で講演し、ビジネス環境の悪化に伴って、CEOは収益の成長を維持する方法を探していると指摘した。
「多くの取締役会がCEOに対して、デジタルビジネスの収益拡大によって、他のビジネスの困難な問題を埋め合わせるように求めている。CEOは長年、デジタル投資を行っており、デジタルビジネスが成長して大きな結果を出し始めることを期待している。CEOが何を達成する必要があるかをCIOが理解すれば、取り組みの優先順位を調整してCEOをサポートできる」(ステーンストルプ氏)
さらにステーンストルプ氏は、ビジネスモデルや競争ルール、商品、サービスが今後、深く変わるだろうと警告し、企業が長期的な構造改革を怠り、戦術的なデジタルビジネスの成果に短期的に依存することを戒めている。
Gartnerによると、CEOが考える上位3つの懸念事項と、CIOに求められる内容は以下の通り。
世界各国の政府が貿易関係と貿易ルールを見直しており、規制強化などこれらに伴う大きな変化や課題に対応した再グローバル化が企業活動に求められている。
「Gartner 2019 CEO Survey」では、CEOの23%が、国際貿易における新しい関税や割り当て量などの規制が、今後3年間に自社のビジネスに大きな影響を与えると答えている。さらに58%が、これについて全般的な懸念を示している。
再グローバル化による地理的なシフトの中で、CIOがCEOを支援するには、地理的な柔軟性を確保しながら組織を導くことに注力する必要がある。具体的には次のような対応によって実現できる。
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