Microsoftが「PowerToys v0.12」を公開、ファイル名の一括変更が容易にやり直しもできる

Microsoftは、オープンソースで開発中のパワーユーザー向けWindowsユーティリティー集の最新版「PowerToys v0.12」を公開した。ファイル名変更ツールやウィンドウマネージャーが目玉だ。

» 2019年11月01日 09時30分 公開
[@IT]

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 Microsoftは2019年10月29日(米国時間)、オープンソースで開発中のパワーユーザー向けWindowsユーティリティー集の最新版「PowerToys v0.12」をGitHubで公開した。

 PowerToysは、Microsoftが過去のWindows(Windows 95からWindows XPまで)向けに無償公開していた同名のユーティリティー集にヒントを得て、Windows 10向けに開発中のソフトウェア。

 新しいPowerToysの位置付けは、「Windowsエクスペリエンスのチューニングや効率化によって生産性向上を実現する、パワーユーザー向けのユーティリティーセット」というもの。PowerToysを使うことで、Windows 10のシェルを便利に使ったり、個々のワークフローに合わせてカスタマイズしたりできるようになるという。

大量のファイル名を一括変更できるツールを追加

 PowerToys v0.12では、新ユーティリティー「PowerRename」を追加した。PowerRenameを使うと、検索/置換はもちろん、正規表現を指定して、複数のファイル名を一括変更できる。

PowerRenameでファイル名を一括変更しているところ(クリックで再生、出典:Microsoft

 画面にあるように、検索/置換入力フィールドにユーザーが入力している間、プレビュー領域には変更後のファイル名(Renamed)を元のファイル名(Original)と同時にリアルタイム表示する。

 その後、PowerRenameがWindowsエクスプローラーのファイル操作エンジンを呼び出して、名前を実際に変更する。このような仕組みになっているため、PowerRenameの終了後であっても名前の変更操作を取り消し可能だ。

ウィンドウマネージャーを改善

 今回、ウィンドウマネージャー「FancyZones」も大幅に改善した。FancyZonesを使うと、デスクトップに散らばる複数のウィンドウに対して、複雑なレイアウトを簡単に作成し、そのレイアウトにウィンドウを素早く配置できる。FancyZones主な改良点は次の通り。

  • エディタがマルチモニターをサポートした
  • エディタを開くホットキーを設定できるようになった
  • エディタが小さい画面で使えるようになった
  • Windowsの一部のローカライズ版でFancyZonesがクラッシュしていたバグなど、優先順位の高い問題を修正した

 この他、PowerToys v0.12では、全般的な改良も施した。

  • Microsoftがバイナリとインストーラーに署名した
  • 設定とショートカットガイドでダークモードが使えるようになった
  • Windowsの一部の構成では、PowerToysの設定が開けなかったバグを修正した
  • ユーザーインタフェース/ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)のさまざまなバグを修正した

今後も機能を追加

 今後は、任意のウィンドウを新しいデスクトップで最大化して開くツールや、プロセス収集ツール、アニメーションGIFファイルを生成するスクリーンレコーダーなどの開発を予定している。

 PowerToys v0.12のインストールは、新規ユーザーも既存ユーザーも、GitHubのリポジトリからインストーラー(PowerToysSetup.msi)をダウンロードして実行すればよい。

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