土日祝日関係なく連絡が来る「メンションハラスメント」を7割が経験 ヌーラボコミュニケーションツールの通知にストレス

ヌーラボは「メンションハラスメントに関する調査」の結果を発表した。コミュニケーションツールの通知にストレスを感じるのは主に受信側で、特にプライベートの時間に受け取った通知にストレスを感じていた。

» 2019年12月04日 08時00分 公開
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 ヌーラボは2019年12月3日、プロジェクト管理ツール「Backlog」のユーザーを主な対象とした「メンションハラスメントに関する調査」の結果を発表した。

 「メンションハラスメント」は、業務コミュニケーションツールを利用する上での通知に関するハラスメント。今回の調査は、受信側と送信側の両方の立場で感じる通知にまつわるストレスについて聞いた。

受信側のストレスが多い

 結果は、「通知に関するストレスを感じたことがある」と回答した割合は74.5%。送信側よりも受信側でストレスを感じる傾向にあり、特にプライベートの時間に受け取った通知にストレスを感じていた。

画像 通知に関するストレスを感じたことがあるか(出典:ヌーラボ

 詳しい調査結果は以下の通り。

 仕事で利用しているコミュニケーションツールで、通知に関連するストレスを感じたことがあるかどうかを聞いたところ、「ある」と回答した割合は74.5%。ストレスを感じた具体的な理由として多かったのは、「プライベートの時間に通知が来て、仕事モードになった」(回答率は56.6%。複数回答、以下同)、「プライベートの時間に通知が来て、返信せざるを得なかった」(48.3%)、「あまり関係のない通知に時間が取られた」(46.3%)、「集中したいときに集中が削がれた」(42.7%)、「通知が多すぎて大事な通知を見逃した」(42.7%)など、どれも受信側の立場だった。特にプライベートの時間に受け取った通知にストレスを感じていた。送信側での理由としては、「相手が通知をストレスに思わないか、通知を送る前にためらった」(41.9%)や「通知したのに返事が来なかった」(41.6%)などが挙がった。

 メンションハラスメントは受信側で顕著だという傾向は、寄せられたメンションハラスメントに関するエピソードからも分かる。エピソードを分類すると、送信側が9.5%、受信側と送信側のどちらもが19.6%なのに対して、受信側は70.9%と圧倒的に多かった。

「あるある」なエピソード

 具体的には、次のようなエピソードがあった。

  • 「土日祝日、長期休暇中も関係なくメンションや個別に連絡を取ってくる上長・同僚」
  • 「特に緊急ではないのに休暇中にメンション通知で上司から業務依頼があった。納期を確認したら休暇明けで大丈夫だとのこと。休暇明けに口頭で指示してくれたらいいのに……」
  • 「関係者じゃないのにメンションが飛んできたり、当事者なのに、メンションがなかったり」
  • 「毎週日曜の14時にメールを送ってくる上司がいた。休みだから返信しなくて良いといわれても、気になってしまった」
  • 「お互いオンライン状態にもかかわらず、質問した内容についてのレスポンスがない」
画像 休暇中にモバイル端末で受け取る通知でストレスを感じるか(出典:ヌーラボ

 次に、休暇中にモバイル端末で受け取る通知について、ストレスを感じたことがあるかどうかを、「メール」「業務ツール」「個人SNS」といった連絡手段ごとに調べた。

 ストレスを感じることが「よくある」または「たまにある」と回答した割合が最も多かったのは業務ツールで59.2%。メールも50.7%が「よくある」または「たまにある」と回答した。

受信側での対応が効果的?

 通知に関するストレスを減らすため、受信側と送信側のどちらが気を付けるのが効果的と思うかを聞いたところ、「どちらも気を付ける」と回答した割合が44.9%だった。次いで、「受信側が気を付ける」が31.9%、「送信側が気を付ける」が17.3%、「どちらも気を付けなくていい」が5.8%だった。

 こうした結果を踏まえてヌーラボは、ビジネスでどのツールを使うかが問題なのではなく通知機能の「使われ方」がストレスに影響していると分析し、受信側が通知をオフにするなど工夫しながらストレスを減らしていくのが効果的だとしている。

 ただし、「上司やクライアントからの通知に返信せざるを得ない」や「無視すると怒られる」といったエピソードからは、通知をオフにできない状況が強いられ、苦痛を感じている状況が透けて見える。ヌーラボは、業務ツールの便利機能だけに頼らず、自分たちのチームの利用方針を定め、使い方を見直しながらチームワークの改善に努めることが必要だと指摘している。

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