Microsoft、「Windows Terminal Preview v0.8」を公開2020年4月に1.0版を予定

Microsoftは、ターミナルアプリケーションの最新プレビュー版「Windows Terminal Preview v0.8」を公開した。オープンオースソフトウェアとして利用できる。今回は検索機能を追加し、設定やUIにも改良を施した。

» 2020年01月16日 10時30分 公開
[@IT]

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 Microsoftは2020年1月14日(米国時間)、オープンソースのターミナルアプリケーション「Windows Terminal Preview v0.8」を公開した。最新プレビュー版という位置付けだ。Microsoft StoreかGitHubのリリースページからダウンロードできる(自動更新も利用できる)。

 今後、Windows Terminalのリリース候補版(RC版)を2020年3月に、正式版(v1.0)を同4月に公開する予定だ。

 Windows Terminal Preview v0.8の主な新機能は次の通り。

検索機能を追加

 検索ドロップダウンを使って、ペインごとに検索する機能を追加した。検索ドロップダウンでは、バッファーに対して上検索と下検索を実行でき、大文字と小文字を区別した検索も可能だ。

 検索ドロップダウンを呼び出すデフォルトのキーバインドは、[Ctrl]+[Shift]+[F]キーだ。設定内容は{"command": "find", "keys": ["ctrl+shift+f"]}。なお、profiles.jsonで自由にキーバインドをカスタマイズできる。

分割したペインごとに検索を試みたところ(クリックで再生、出典:Microsoft

レトロ効果を実験的に導入

 CRTディスプレイの走査線や高輝度の文字表示を模したレトロ効果が実験的に利用できるようになった。プロファイルの任意の場所に次のコードスニペットを追加すれば、有効化できる。

"experimental.retroTerminalEffect": true
旧式のCRTディスプレイを模した画面表示(出典:Microsoft

ペインとタブのキーバインドを拡張

 キーバインドで新しいペインやタブを開くときに、使用するプロファイルを指定できるようになった。プロファイルの指定では次の3つを選択できる。プロファイルを指定しないと、デフォルトプロファイルを使用する。

  • プロファイル名 "profile": "profile-name"
  • guid "profile": "profile-guid"
  • インデックス "index": profile-index

 さらに、プロファイルの特定の側面をオーバーライドすることも可能になった。例えば、プロファイルのコマンドラインの実行可能ファイルを"commandline": "path/to/my.exe"で、開始ディレクトリを"startingDirectory": "my/path"で、タブタイトルを"tabTitle": "new-title"でオーバーライドできる。

 例えばデフォルトのプロファイルを新しい垂直ペインで開くには、{"keys": ["ctrl+a"], "command": {"action": "splitPane", "split": "vertical"}}とする。

カスタムデフォルト設定が可能に

 profiles.jsonを変更して、独自のデフォルトプロファイル設定を作成できるようになった。今回の改善により、プロパティを1回設定して、全てのプロファイルに適用することも可能になった。プロファイルを作成するたびに発生する重複した設定作業を最小限にできる。

 この機能を追加するには、profiles.jsonのプロファイルオブジェクトを変更し、次のようなフォーマットで"defaults"と"list"プロパティを決定すればよい。

"profiles": {
    "defaults": {
        "fontFace": "Cascadia Code",
        "colorScheme": "Vintage"
    }
    "list": [
        {
            "commandLine": "cmd.exe",
            "guid": "{00000000-0000-0000-0000-000000000000}",
            "name": "cmd"
        },
        {
            "guid": "{11111111-1111-1111-1111-111111111111}",
            "name": "PowerShell Core",
            "source": "Windows.Terminal.PowershellCore"
        }
    ]
},

 このコードスニペットでは、全てのプロファイルがCascadia Codeフォントを使用し、Vintageカラースキームを持つようにできる。

タブのサイズ変更が可能に

 v0.8ではタブの幅を変更できるようになった。"titleWidthMode"という新たに加わった設定によって、タブ幅の挙動を"equal"と"titleLength"の2種類から選択できる。

 "equal"では、従来の画面のように、全てのタブが同じ幅となり、タブの追加に応じてタブ幅が狭くなる。"titleLength"では、タブタイトルの長さに応じて各タブ幅が自動調整される。

 これまでのプレビュー版では、"titleLength"がタブ幅のデフォルトの挙動だった。これに対し、v0.8では、"equal"がデフォルトの挙動となった。タブ幅の挙動を"titleLength"に戻したい場合は、profiles.jsonファイルの"globals"プロパティに、次のコードスニペットを追加する。

"tabWidthMode": "titleLength"
タブ幅の挙動を示したところ(クリックで再生、出典:Microsoft

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