Microsoftは、クロスプラットフォームエディタ「Visual Studio Code」の最新版「January 2020」リリース(バージョン1.42)を公開した。ワークベンチ、エディタ、デバッグなどを改良した。
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Microsoftは2020年2月7日(米国時間)、WindowsやmacOS、Linuxに対応するクロスプラットフォームのエディタ「Visual Studio Code」(以下、VS Code)の最新版「January 2020」リリース(バージョン1.42)を公開した。
なおJanuary 2020リリースの公開日は、該当するツイートの公開日に従っている。
VS Code バージョン1.42では、ワークベンチ、エディタ、デバッグ、タスクなどに関する多くの改良が行われた。主な改良点は以下の通り。
名前の変更をプレビューできるようになった。名前を変更するときに[Shift]+[Enter]キーで「Refactor Preview」パネルを表示し、新しい名前を確認できる。確認すると、このパネルは閉じられ、現在のエディタに戻る。
新しい設定により、一度に開けるエディタの数を制限できるようになった。
この機能を有効にすると、新しいエディタを開くときに、使用頻度が最も少なかったエディタが閉じられる。
下の例では、開けるエディタの最大数を3に設定したときの挙動が分かる。
「出力」「デバッグコンソール」「ターミナル」「問題」のペインを保持するパネルを、エディタ内の左側に移動できるようにたった。
「View: Toggle Panel Position」(workbench.action.togglePanelPosition)コマンドが削除され、次の新しいコマンドが導入された。
バックグラウンドのハイライト表示機能が追加され、折り畳まれたコードリージョンが簡単に見つかるようになった。
この機能は、「editor.foldingHighlight」設定で制御される。色は、「editor.foldBackground」で指定することでカスタマイズできる。
"workbench.colorCustomizations": { "editor.foldBackground": "#355000" }
デバッグコンソールの入力が、現在のアクティブエディタの言語モードを使用するようになった。これは、デバッグコンソールの入力が、シンタックスのカラーリング、インデント、引用符の自動補完などの言語機能をサポートするということを意味する。
デバッグコンソールの入力と出力の表示がチューニングされ、より区別しやすくなった。VS Codeは、式の入力に続く矢印のみを表示する。
デバッグコンソールの入力ボックスが、以前に入力されたエントリを自動的に提案するようになった。テキストアイコンを使って、IntelliSenseの他のエントリからの履歴の提案が区別される。
新しい「debug.console.closeOnEnd」設定により、デバッグの停止後にデバッグコンソールを自動的に閉じるかどうかを制御できるようになった。
デバッグコンソールが、Node.jsの「console.table(...)」APIからの出力を表示できるようになった。
「tasks.json」で宣言されたタスクが、「ユーザー設定」レベルでサポートされるようになった。多くのプロジェクトで使用するビルドスクリプトがある場合や、タスクをプロジェクトフォルダに置きたくない場合は、tasks.jsonファイルにタスクを追加すればよい。「Tasks: Open User Tasks」コマンドを実行すると、ユーザーレベルタスクが作成され、これらのタスクは、全てのフォルダやワークスペースで使用できる。この機能でサポートされるタスクタイプは、シェルとプロセスに限られる。
「Debugger for Java」拡張が、VS Code 1.38で導入されたデータブレークポイントをサポートした。この機能では、変数値が変わるとヒットするブレークポイントを作成できる。
下の例では、「Owner.telephone」文字列が変わると、デバッガがブレークする。
「Language Support for Java」拡張が呼び出し階層ビューをサポートした。呼び出し階層ビューは、特定の関数にある全ての呼び出し元と呼び出し先を表示する。呼び出し元の呼び出し元や、呼び出し先の呼び出し先を掘り下げて調べることもできる。
シンボルを右クリックし、[Peek]→[Peek Call Hierarchy]を選択すると、呼び出し階層が表示される。
リモート開発を支援する拡張機能の開発が進んでいる。この拡張機能を導入すると、コンテナやリモートマシン、WSL(Windows Subsystem for Linux)を、全ての機能を備えた開発環境として利用できる。
バージョン1.42での機能ハイライトは以下の通り。
「Microsoft Docker」拡張によるコンテナ作成をカバーする新しい記事が追加された。Node.jsおよび.NET Coreアプリケーションのコンテナ化、コンテナレジストリへのプッシュ、クラウドへのコンテナデプロイに関するチュートリアルも用意された。
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