IDC Japanによると、2019年の国内DevOpsソフトウェア市場の規模は対前年比24.8%増の270億4300万円。企業がDXに取り組んでいく中でDevOpsの重要性を認識し、DevOpsを実践する企業が増えた。
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IDC Japanは2020年5月20日、国内のDevOpsソフトウェア市場について、2019年の市場規模実績と2024年までの市場規模予測を発表した。
それによると、2019年の市場規模は対前年比24.8%増の270億4300万円。同社は、2019〜2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を20.7%と見込み、2024年の市場規模を693億5200万円と予測する。
主な投資対象となっているDevOpsソフトウェアは、バージョン管理やCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)、テストの自動化、アプリケーションパフォーマンス管理。これらのソフトウェアでは、特にクラウドサービスの活用が拡大している。
こうした高い成長を見せるDevOpsソフトウェア市場について、IDCは「企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいく中でDevOpsの重要性を認識し、DevOpsを実践する企業が増えた」と分析している。DXを実現するには、アプリケーションの開発とデプロイメントの頻度が高くなる。それに対応するためDevOpsを実践する企業は、CI/CDを中心にアプリケーションライフサイクルを構築し、その最適化と自動化を図るためにDevOpsソフトウェアを導入しているという。
IDCは「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止によって在宅での開発や運用を強いられた経験から、今後はリモートでもアプリケーションの開発と運用が行いやすいDevOps向けクラウドサービスに対する需要がさらに高まる」と予測している。
IDC Japanでソフトウェア&セキュリティのグループマネージャーを務める入谷光浩氏は、「DevOpsソフトウェアによるツールチェーンをどのように構築していくかがDevOpsの実践効果に影響を及ぼす。DevOpsのプロセスや実践する環境、アプリケーションの用途を考慮し、パッケージソフトウェアとクラウドサービスの選択肢の中から自社のDevOpsプロセスに最適なDevOpsソフトウェアを導入することが重要だ」と述べている。
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