開発者向けQ&Aサイト「Stack Overflow」が、2020年の年次開発者調査の結果を発表した。
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Stack Exchangeが運営する開発者向けQ&Aサイト「Stack Overflow」は2020年5月27日(米国時間)、2020年の年次開発者調査「2020 Developer Survey」の結果を発表した。
同調査は2020年2月に実施され、約6万5000人の開発者が回答した。2020年は調査結果の公開を開始してから10年目に当たる。
最も愛されている言語のランキングは、2019年調査に続いて「Rust」が首位を占めた。Stack OverflowはRustが愛される理由として、パフォーマンス、制御、メモリ安全性、並行性に強みを持つこと、アフィン型やハイジニックマクロのような興味深い機能を提供すること、オープンな開発プロセスを挙げた。
2019年の調査では、「Python」と「TypeScript」が2位を分け合ったが、2020年調査では、TypeScriptが2位、Pythonがわずかな差で3位となった。Stack Overflowは、TypeScriptに人気が集まる理由の一つとして、フロントエンドWebやNode.jsのコードベースの規模と複雑さが増す中、静的型付けという特徴を持つTypeScriptを採用することで、開発者が自分のコードの正確さに、より自信が持てることを指摘した。
また他の理由として、開発者はリスキーな移植プロジェクトを行うことなく、段階的な導入でもすぐにTypeScriptの恩恵を受けることができる点や、ECMAScriptの多くの変更(アロー関数、非同期、クラスなど)を、ブラウザで広く利用可能になる前にサポートしている点を挙げた。
Pythonが3位になった理由についてStack Overflowは、上位3言語の中で唯一、静的型付け機能を持たないことや、Python 3への移行時にPython 2との互換性が確保されなかったことに不満を持つユーザーがいたのではないかと考察している。
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