TIOBE Softwareが発表した2020年5月の「TIOBEインデックス」では、「C」言語が2015年以来5年ぶりに首位を占めた。TIOBEインデックスは、プログラミング言語の人気を示すランキングで、毎月更新されている。
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ソフトウェア品質の評価と追跡を手掛けるTIOBE Softwareが発表した2020年5月の「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」(通称「TIOBEインデックス」)では、「C」言語が2015年以来5年ぶりに首位を占めた。TIOBEインデックスは、プログラミング言語の人気を示すランキングで、同社が毎月更新している。
TIOBE Softwareのポール・ジャンセンCEOによると、Cは4月も首位の「Java」にわずかな差で迫っていた。同氏は、Cが首位に立った理由の一つは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)かもしれないと述べている。
「新型コロナウイルスがまん延している状況は、一部のプログラミング言語の人気に追い風となっている。例えば、データサイエンスでよく使われる『Python』や『R』がそうだ。誰もがこのウイルスの治療薬を探しており、そのためにデータサイエンスを利用しているからだ。Cや『C++』のような組み込みソフトウェア言語も、医療機器用のソフトウェアに使われることから、人気が上昇している」(ジャンセン氏)
またジャンセン氏は、5月のTIOBEインデックスでは、「Rust」がトップ20に迫っている(4月の27位から21位に上昇した)ことも言及に値するとしている。
TIOBEインデックスのレーティングは、世界の熟練エンジニア、コース、サードパーティーベンダーの数に基づいている。レーティングの計算には、Google、Bing、Yahoo!、Wikipedia、Amazon.com、YouTube、Baiduなどの広く普及した検索エンジンが使われている。なお、TIOBEインデックスは、「どのプログラミング言語が優れているか」や、「どの言語で書かれたコードの行数が多いか」を示すものではないと、TIOBE Softwareは注釈している。
同社はTIOBEインデックスの使い方として、「自分のプログラミングスキルが時流に合っているかどうかチェックする」「新しいソフトウェアシステムを作り始めるに当たって、どのプログラミング言語を採用するかの戦略的判断に役立てる」といった例を挙げている。
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