ダートマス大学の研究者が業界パートナーと共同で、コンピュータ生成画像内の光をより自然に見せるソフトウェア技術を開発した。
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ダートマス大学の研究者が業界パートナーと共同で、コンピュータ生成画像内の光をより自然に見せるソフトウェア技術を開発した。2020年8月に開催されるオンラインカンファレンス「SIGGRAPH 2020」で、これらの研究のプレゼンテーションが行われ、研究論文は「ACM Transactions on Graphics」で発表される。
これらの新技術は、ユーザーの移動に伴うシーンの変化に応じてインタラクティブ感を維持する必要がある“リアルタイム”グラフィックスにフォーカスしている。こうしたグラフィックスは、ビデオゲーム、AR(拡張現実)、科学的可視化ツールなどのアプリケーションに利用できる。
研究論文は「ReSTIR」と「UberBake」という2つの技術についてそれぞれまとめられており、両論文とも、レイトレーシングという一般的なレンダリング技術で高度なライティング効果を生み出す方法を提示している。ダートマス大学コンピュータサイエンス准教授で両プロジェクトのシニアリサーチャーを務めたウォイチェフ・ジャロシュ氏は、「われわれの論文は、リアルタイムグラフィックスの制約の中で、レイトレースの自然なライティングを実現する2つの非常に異なるアプローチを説明している」と語る。
ReSTIR(Reservoir-based SpatioTemporal Importance Resampling)は、NVIDIAと共同で開発された。このプロジェクトは、NVIDIAのハードウェアアクセラレーテッドレイトレーシングプラットフォーム「RTX」を活用した将来のゲームの可能性を視野に入れている。
最近のゲームでは、RTXを使って影や反射を物理的に修正し始めているが、現時点では、トレースできるフレーム当たりのレイ数が少ないことから、ライティングの品質や複雑度は限られている。
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