ガートナー ジャパンは、サポートやデータ、アナリティクスに関する12の役割を発表した。データとアナリティクスを推進するために重視すべきとし、データ/アナリティクスリーダーは今すぐ検討する必要があると提言している。
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ガートナー ジャパン(以下、ガートナー)は2020年9月24日、データとアナリティクスを推進するために重視すべき12の役割を発表した。同社は「データ/アナリティクスリーダーは、次の12の役割を今すぐ検討する必要がある」と提言している。
ガートナーは、提言した12の役割を、大きく3つのカテゴリーに分けている。
1つ目はサポートに関するもので、これには最高データ責任者(CDO)、データ/アナリティクスマネジャー、情報アーキテクト/データアーキテクト、アナリスト、プロジェクトマネジャー、チェンジマネジャーの6つの役割が相当する。
2つ目はデータ関連で、データエンジニアやリード情報スチュワード、MDM(マスターデータ管理)マネジャーの3つの役割が相当する。
3つ目はアナリティクスに関するもので、アナリティクスとビジネスインテリジェンス(BI)の開発者や、データサイエンティスト、AI(人工知能)/ML(機械学習)開発者が相当する。
こうしたデータとアナリティクスに関する役割について、ガートナーのマネージングバイスプレジデントを務める堀内秀明氏は、「企業においてデータとアナリティクスの戦略的重要性と、価値の向上と収益化を追求する経営幹部レベルのデータ/アナリティクスリーダーの必要性が増している。データ活用を推進し、より多くのビジネス成果を得たいと考えるITリーダーは、データとアナリティクスに欠かせない12の役割について理解を深め、順次強化していく必要がある」と述べている。
ガートナーは、デジタルビジネスの実現にはデータとアナリティクスを中核に据えたデジタルプラットフォームによる支援が不可欠だという。ところが、同社がCDOを対象に実施した調査では、データ/アナリティクスチームの成功を阻む障壁の上位4つは、全て組織文化やリソース、データリテラシー、スキル/スタッフといった人的要素に関係していることが分かった。同社は、トランスフォーメーションを推進するには、データとアナリティクスを活用するために必要な役割やスキル、組織文化をいかに編成するかにかかっているとしている。
堀内氏は、「当社の調査では、データ活用からビジネス成果を十分に得ていると認識しているITリーダーは非常に少ない。十分な成果の獲得を阻む主な障壁は、技術に関するものではなく、人的な要素であることも、多くの企業に共通する。しかし、どのような人的課題があり、それをどう改善すれば自社のビジネスに良い影響を及ぼせるかという点は、それぞれの企業や組織が置かれた状況、あるいは、各組織のデータリテラシーなどによって異なる」と述べている。
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