「Gartner 2021 CIO Agenda」調査によると、62%のCIOが自社の環境サステナビリティ(持続可能性)の取り組みに関与している。こうした取り組みを、ITチームがどのようにサポートできるかを検討してみよう。デジタルトランスフォーメーションに対する評価方法を変え、サステナビリティを重視する観点を導入したり、環境サステナビリティに関連するデータや議論に精通したりすることが考えられる。
2020年は、全ての人にとって困難な1年だった。2021年は、CIOは、組織が業務において特定のやり方を取っている理由を再検討することが重要だ。例えば、「なぜ組織図は200年以上も前とさほど変わっていないのか」「新型コロナウイルス感染症の世界的大流行(パンデミック)が発生するまで、ハイブリッドワークやリモートワークの幅広い活用が進まなかったのはなぜか」を考えてみるとよい。
まず、CIO自らの葛藤や、これまでにどのような課題を克服してきたか、それらと真摯(しんし)に向き合おう。そうすることが、信頼と安全の文化を確立する出発点になる。また、独り善がりな考え方を排し、これまでとは異なるやり方を考えるのに絶好のタイミングでもある。
愛する人を失う悲しみや仕事を失う悲しみなど、さまざまな悲しみがある。こうしたそれぞれの悲しみの主な理由となる喪失(仕事の喪失など)は、一次的喪失と呼ばれる。だが、一次的喪失は二次的喪失を伴う場合がある。例えば、仕事を失うと、プロフェッショナルとしてのアイデンティティーや仕事のルーティン、同僚との時間も失われることがある。CIOは、自分の人生やチームの中で二次的喪失に気付き、対処する方法を学ぶべきである。
2020年に起こった予想外の出来事や大変な激動は、皆さんの感情や精神を消耗させているかもしれないし、失敗を引きずっている人もいるかもしれない。だが、今こそ自らを思いやり、許す時だ。2020年の失敗にとらわれ、2021年の成功を逃してはならない。
自分が犯した失敗と、同じ期間に自分が成し遂げた成功を並べてみよう。そしてそれぞれの失敗と同じ状況に今日自分が直面したら、どのように違う行動を取るかを考える。そうすれば、自分が失敗から何を学んだかが明確になるだろう。自分の行動による失敗が他者に関係している場合は、心からのおわびの手紙を書くことも考える。
この目標例は、Gartnerが毎年発表しているCIOの10の目標例に継続して含まれている。CIOは常に仕事に追われがちだが、会議やガバナンス、コンプライアンス、その他の重要な職務に尽力する一方で、未来のビジネスのアイデアや新たに登場してきた技術について話せなければならない。
そのためにはデモを見たり、新しい技術を実際に試したりする時間を作り、オフィス用に新技術を購入する小規模な予算を確保し、新技術に触れられるよう、チームに“遊び時間”を提供する必要がある。そして新技術を試した経験を生かし、価値のある技術のビジネスケースを作成する。
出典:10 CIO Resolutions for 2021(Smarter with Gartner)
Brand Content Manager at Gartner
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