「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、クエリプロセッサのバックグラウンドジョブにおける実行統計の確認について解説します。
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本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_exec_background_job_queue_stats」の、クエリプロセッサのバックグラウンドジョブにおける実行統計の確認について解説します。対応バージョンは、SQL Server 2008以降です。
「sys.dm_exec_background_job_queue_stats」動的管理ビューでは、クエリプロセッサのバックグラウンドジョブの実行統計を出力できます。「SQL Server 2019 CTP2」では、クエリプロセッサのバックグランドジョブには、統計情報の非同期更新処理のみが該当します。そのため、この動的管理ビューを使用することで、統計情報の非同期更新の実行統計を出力できます。
1行のみ出力されます。
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
queue_max_len | int | キューの最大長 |
enqueued_count | int | キューに正常に送信された要求の数 |
started_count | int | 実行を開始した要求の数 |
ended_count | int | 成功または失敗のどちらかに処理された要求の数 |
failed_lock_count | int | ロックの競合またはデッドロックのために失敗した要求の数 |
failed_other_count | int | その他の理由で失敗した要求の数 |
failed_giveup_count | int | 再試行の制限に達したために失敗した要求の数 |
enqueue_failed_full_count | int | キューがいっぱいのため、エンキューの試行に失敗した数 |
enqueue_failed_duplicate_count | int | 重複したエンキューの試行の数 |
elapsed_avg_ms | int | 要求の平均経過時間(ミリ秒単位) |
elapsed_max_ms | int | 要求の最長経過時間(ミリ秒単位) |
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