AWSはJupyterノートブックを使用して機械学習を学び、実験できる無料サービス「Amazon SageMaker Studio Lab」のプレビュー版を発表した。クレジットカード番号は不要であり、AWSアカウントすら必要ない。
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Amazon Web Services(AWS)は2021年12月1日(米国時間)、開発者や学術関係者、データサイエンティストなどがJupyterノートブックを用いて機械学習を学び、実験できる設定不要の無料サービス「Amazon SageMaker Studio Lab」(以下Studio Lab)のプレビュー版を発表した。
Studio Labは無料で利用でき、AWS上で動作する。クレジットカード番号は不要であり、AWSアカウントすら必要ない。電子メールアドレスを登録し、Studio Labのアカウントを作成すれば利用できる。
Studio Labでは、インフラの設定や構成に煩わされることなく、機械学習についてデータサイエンスの側面から実験に集中できる。
オープンソースWebアプリケーション「JupyterLab」をベースにしたオープンなノートブック開発環境で、最低15GBの永続ストレージ、CPUまたはGPUランタイム、JupyterLabベースのユーザーインタフェースが利用可能なプロジェクトを開いて作業できる。
データセットのインポートやJupyterノートブックの作成と実行、ターミナルの使用、GitリポジトリのクローニングなどのGitとの連携、オープンソースパッケージのインストール、ソースコードファイルの編集などが可能だ。
「Pytorch」「TensorFlow」「MxNet」「Hugging Face」などのフレームワークや、「SciKitLearn」「NumPy」「Pandas」などのライブラリも活用できる。
Studio Labは自動保存機能も備えており、ユーザーセッションが自動的に保存されるので、次回のユーザーセッションでは前回の続きから開始できる。さらにGitHubとの連携により、あらゆるノートブックを開いて、表示、編集、実行できる。
Studio Labを使うと、次のような無料の教育コンテンツにアクセスできる。
・AWS Machine Learning University(MLU)
AWSで開発者の機械学習トレーニングに使用されているのと同じコースにアクセスできる。
・Dive into Deep Learning(D2L)
機械学習やディープラーニングの背後にある考え方や数学、コードについて学べるインタラクティブ書籍を閲覧できる。
・Hugging Face
大規模なオープンソースコミュニティーであり、トレーニング済みディープラーニングモデルのハブにアクセスできる。
数クリックで、MLUやD2L、Hugging Faceから、関連するノートブックをStudio Lab環境にインポートできる。
なお、AWSは機械学習のための完全IDE「Amazon SageMaker Studio」を提供中だ。今回のStudio Labは、SageMaker Studioの簡略化されたバリエーションになる。SageMaker Studioと同じアーキテクチャとユーザーインタフェースをベースにしているが、使用できるコンピュートとストレージが制限されており、SageMaker Studioの機能のサブセットを提供した形だ。
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