Linux Foundationは、Google Cloudおよび通信業界の主要企業と共同で、OSSプロジェクト「Nephio」を立ち上げた。Nephioとは何か。どんな問題を解決するのか。どんなメリットがあるのか。
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オープンソースソフトウェア(OSS)を通じたイノベーション促進を目指す非営利組織Linux Foundationは2022年4月12日(米国時間)、Google Cloudおよび通信業界の主要企業と共同で、OSSプロジェクト「Nephio」を立ち上げたと発表した。Linux Foundationは、Nephioを支えるエコシステム、開発者の増加と多様性、OSSエコシステム間のコラボレーションを継続する場を提供する。
複数のエッジロケーションにまたがるスケーラブルな5Gネットワークの構築、管理、デプロイは、複雑な事業になる。通信業界では、クラウドベースのデプロイにおいてアジリティ(俊敏性)と最適化に加えて、より高速、シンプルで、簡単な、真のクラウドネイティブ自動化が求められている。
これらの課題に対処するために、Google CloudとLinux FoundationはNephioプロジェクトを創設した。プロジェクトの創設メンバーには次の通信関連企業が加わっている。
プロジェクトのWebサイトでは、Nephioのミッションとして下記を掲げている。
「Nephioの目的は、キャリアグレードのシンプルでオープンなKubernetesベースのクラウドネイティブインテント自動化と汎用(はんよう)の自動化テンプレートを提供し、大規模なエッジデプロイにおいてマルチベンダーのクラウドインフラとネットワーク機能のデプロイおよび管理を、大幅に簡素化することにある。さらにNephioは、クラウドネイティブなアプローチによって、ネットワーク機能の本番環境への迅速なオンボーディング(基盤となるクラウドインフラのプロビジョニングを含む)を実現し、クラウドおよびネットワークインフラの導入コストを削減する」
同サイトでは、「Nephioとは何か」「どんな問題を解決するのか」を次のように説明している。
Nephioは、Kubernetesをベースに、ネットワーク機能とそれを支えるインフラをインテント(意図)駆動で自動化する。高度なインテントの表現が可能だ。ユーザーは、Nephioによるインテリジェントで宣言的な自動化によって、クラウドとエッジインフラをセットアップし、ネットワーク機能の初期設定をレンダリングし、それらの設定を適切なクラスタに配置してネットワークを稼働させることができる。
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