インメモリOLTPの内部システムのハッシュバケットに関する情報を出力するSQL Server動的管理ビューレファレンス(134)

「Microsoft SQL Server」が稼働するデータベースシステムを運用する管理者に向け、「動的管理ビュー」の活用を軸にしたトラブル対策のためのノウハウを紹介していきます。今回は、インメモリOLTPの内部システムのハッシュバケットに関する情報を出力する方法について解説します。

» 2022年08月08日 05時00分 公開
[椎名武史@IT]

この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。

SQL Server動的管理ビュー一覧

 本連載では、「Microsoft SQL Server(以下、SQL Server)」で使用可能な動的管理ビューについて、動作概要や出力内容などを紹介していきます。今回は動的管理ビュー「sys.dm_db_xtp_hash_index_stats」における、インメモリOLTPの内部システムのハッシュバケットに関する情報を出力する方法について解説します。対応バージョンは、SQL Server(サポートされている全てのバージョン)、「Azure SQL Database」「Azure SQL Managed Instance」です。

概要

 SQL ServerではインメモリOLTPを使用することで、トランザクション処理やデータ取得、データロード、一時データ・シナリオのパフォーマンスを最適化できます。インメモリOLTPでは、データアクセスやトランザクション実行は、従来のディスクベースのオブジェクトとは異なるアルゴリズムで処理されます。

 さらにインメモリOLTPでは、ハッシュインデックスか非クラスタ化インデックスのいずれかを使用することができます。ハッシュインデックスはハッシュ関数によってハッシュ値を算出し、ハッシュ値に対応するバケットからチェーンを使用してデータを参照します。

 「sys.dm_db_xtp_hash_index_stats」では、インメモリOLTPのハッシュバケットに関する情報を出力します。

出力内容

列名 データ型 説明
object_id int テーブルのオブジェクトID
xtp_object_id bigint メモリ最適化テーブルのID
index_id int インデックスのID
total_bucket_count bigint インデックス内のハッシュバケットの総数
empty_bucket_count bigint インデックス内の空のハッシュバケット数
avg_chain_length bigint インデックス内のハッシュバケットに対する行チェーンの平均の長さ
max_chain_length bigint ハッシュバケット内の行チェーンの最大の長さ
xtp_object_id bigint メモリ最適化テーブルに対応するインメモリOLTPオブジェクトID

動作例

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

Microsoft & Windows最前線2025
AI for エンジニアリング
ローコード/ノーコード セントラル by @IT - ITエンジニアがビジネスの中心で活躍する組織へ
Cloud Native Central by @IT - スケーラブルな能力を組織に
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。