2021年のDBMS市場――非リレーショナル分野で独走するベンダーとは?Gartner Insights Pickup(271)

非リレーショナルのデータベース管理システム(DBMS)市場において、専業ベンダーのシェアは大きくない。1社のみが独走しているのが現状だ。今回は、各社の割合と今後の展開について考える。

» 2022年09月02日 05時00分 公開
[Merv Adrian, Gartner]

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 2022年5月に公開した記事「2021年のDBMS市場の主要動向――クラウド化がキーワードに」で、データベース管理システム(DBMS)市場が過去5年間に大きく成長し、2021年には世界売上高が前年比で22.3%増加し、800億ドルに迫ったことを指摘した。

 さらに、8月上旬に公開した記事「2021年のDBMS市場――非リレーショナルDBMS専業ベンダーの5年間の動向とともに振り返る」では、非リレーショナルDBMS専業ベンダー(Aerospike、Couchbase、DataStax、InterSystems、MarkLogic、MongoDB、Neo4j、Redis)に注目し、2021年にこれらのベンダーの合計売上高が23億ドルに達したことに触れた。その大部分(75%)を占めるのが、MongoDB、InterSystems、MarkLogicの3社だ。

 だが、非リレーショナルDBMS市場に占める専業ベンダーのシェアは小さい。Gartnerの推計によると、2021年の非リレーショナルDBMSの世界売上高は148億ドルだ。これはDBMSの世界売上高の19%に当たり、この割合は2017年の8%から2倍以上に増加している。

 こうした非リレーショナルDBMS市場では、1社のベンダーが大きく優位に立っている。それはAmazon Web Services(AWS)だ。2021年における同社の非リレーショナルDBMSの売上高は64億ドルで、同市場でのシェアは43%を超える。次いでGoogleが28億ドルで、シェアは18.6%と健闘している。これに続くAlibaba、MongoDB、Clouderaの3社の合計売上高が25億ドル、他のベンダーの合計売上高が31億ドルだ。

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