ゼロトラストだけではない Google Cloudのセキュリティソリューションをさくっと押さえる詐欺対策、ゼロトラスト、オープンソースセキュリティなど

Google Cloudは、差し迫ったセキュリティ課題に取り組む企業を支援するセキュリティ分析、詐欺対策、デバイスセキュリティ、ゼロトラスト、オープンソースソフトウェアセキュリティといった分野の新しい製品、パートナーシップ展開、ソリューションを紹介した。

» 2022年10月18日 11時10分 公開
[@IT]

 Google Cloudは2022年10月13日(米国時間)に年次イベント「Google Cloud Next '22」において、差し迫ったセキュリティ課題に取り組む企業を支援するセキュリティ分析、詐欺対策、デバイスセキュリティ、ゼロトラスト、オープンソースソフトウェアセキュリティといった分野の新しい製品、パートナーシップ展開、ソリューションを紹介した。

「Assured Open Source Software」サービスのプレビュー版

 Google Cloudは、2022年5月に発表した「Assured Open Source Software」(Assured OSS)サービスのプレビュー版を提供開始した。オープンソースソフトウェア(OSS)を使っている官民のユーザーはAssured OSSにより、Googleが使用しているのと同じ信頼できるOSSパッケージを、組織の開発ワークフローに容易に取り入れることができる。

買収したForeseetiの技術を統合した「Security Command Center」

 Google Cloudは2022年第4四半期に、2022年に買収したForeseetiの画期的な技術を「Security Command Center」(SCC)にプレビュー版として統合し、リリースする。SCCは、Google Cloud向けのセキュリティおよびリスク管理プラットフォーム。Foreseetiの技術を統合したSCCは、セキュリティチームが自組織のリスクを理解し、コンテキストに基づいて、脆弱(ぜいじゃく)性に関する調査結果に優先順位を付けるのに役立つ。SCCはForeseetiの高度な攻撃経路シミュレーションを使用し、攻撃者がリスクの高い脆弱性を悪用する前に、企業や組織が的を絞って修正措置を講じられるように支援する。

「reCAPTCHA Enterprise」と「Signifyd」の連携ソリューション

 Google CloudとSignifydは、不正行為、スパム、悪用からWebサイトを保護するGoogle Cloudの「reCAPTCHA Enterprise」サービスと、Signifydの電子コマース詐欺対策プラットフォーム「Signifyd」を連携させ、詐欺対策と悪用防止のための共同ソリューションを販売する。このソリューションは、reCAPTCHA Enterpriseの行動分析機能とSignifydの詐欺対策機能を組み合わせ、悪用、アカウント乗っ取り、支払い詐欺の被害削減を支援する。

BeyondCorp Allianceパートナーとのゼロトラストの取り組み支援

 Google Cloudは、BeyondCorp Allianceパートナーとの新たな取り組みへの投資を継続している。BeyondCorp Allianceは、Google Cloudが2019年に、ゼロトラストに対して同じビジョンを持ち、共通の顧客がそのビジョンを実現できるよう支援することを約束したパートナーと形成した提携グループだ。

 Google Cloudは新たな取り組みの成果例として、Palo Alto Networksの顧客が、同社のクラウド型セキュリティプラットフォーム「Prisma Access」とGoogle Cloudのゼロトラスト導入支援ソリューション「BeyondCorp Enterprise Essentials」を組み合わせ、プライベートおよびSaaSアプリアクセスを保護するとともに、安全なエンタープライズブラウジングにより、管理対象および非管理対象デバイスのインターネット脅威を軽減することが可能になったことを挙げている。

ゼロトラストアドバイザリーソリューション

 Google Cloudは、ゼロトラストアドバイザリーソリューションの顧客向けに、ゼロトラストのベストプラクティスと導入経験をパッケージ化している。Googleサイバーセキュリティ対応チームと厳選されたパートナーは、探索的ワークショップ、アーキテクチャレビュー、カスタマイズされた推奨事項、実装サポートにより、顧客のゼロトラストの取り組みを導くとしている。

Google Cloud ArmorがForrester Waveレポートで高評価

 2022年6月に過去最大規模となるレイヤー7のDDoS攻撃阻止に貢献した「Google Cloud Armor」は、「The Forrester Wave: Web Application Firewalls, Q3 2022」レポートにおいて、「Strong Performer」に選出された。

「Google Workspace」の進化

 Google Cloudは、クラウドベースのビジネスアプリおよびコラボレーションツールスイート「Google Workspace」について、次のように幾つかのセキュリティアップデートと機能強化を実施したことを紹介した。

  • Googleチャット:機密情報の漏えいを防ぐためのデータ損失防止(DLP)機能を追加
  • Googleドライブ:社内外の共有をより詳細に制御するための新しい信頼ルールを導入
  • GmailとGoogleカレンダー:データ主権とコンプライアンスの要件に幅広く対応するためのクライアント側暗号化機能(CSE)を追加

 Google Cloudは前日の10月12日にも、セキュリティに関して以下を発表している。

「Chronicle Security Operations」を発表

 サイバーセキュリティチームがGoogleのスピード、スケール、インテリジェンスを活用して脅威をより適切に検出、調査、対応できる最新のクラウド型ソフトウェアスイート。

「Confidential Space」を発表

 画期的な「Confidential Computing」ポートフォリオの次のソリューションである「Confidential Space」を利用すると、データ保護を保証したまま、クラウドサービスプロバイダーを含むパートナーと、共同データ分析や機械学習(ML)モデルトレーニングなどのタスクを実行できる。

「Google Cloud Ready - Sovereign Cloud」プログラムを発表

 この新プログラムは、最高レベルの管理、透明性および主権を備えたクラウドソリューションに対する需要の高まりに対応するため、EU(欧州連合)の条件下でデジタル主権を推進する。

「ソフトウェアデリバリーシールド」を発表

 ソフトウェアサプライチェーンのエンドツーエンドのセキュリティを提供するフルマネージドソリューション。

Google Cloudのパートナーシップをセキュリティ エコシステム全体のリーダーへと新たに拡大

 トラステッドクラウドエコシステムの大幅な拡張を発表した。より優れたデータ主権の管理、ゼロトラストモデルのサポート、ID管理の統一、グローバル企業のエンドポイントセキュリティの向上などに取り組む20以上のパートナーとの新しいサービスや統合を特徴としている。

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