Terateが、IstioとEnvoyに基づくサービスメッシュの「Amazon EKS」上でのインストールと運用を自動化する「Tetrate Service Express」を発表した。4月中にテクノロジープレビューの提供を開始するという。
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Istioサービスメッシュの有力企業であるTerateは2023年4月12日(米国時間)、サービスメッシュをAmazon Web Services(AWS)のKubernetes基盤サービス「Amazon EKS」で容易に導入・運用できる「Tetrate Service Express(TSE)」を発表した。4月中にテクノロジープレビューの提供を開始するという。
TSEは、Amazon EKSクラスタへのIstio/Envoyによるサービスメッシュのインストール/構成、運用を自動化する。Route 53、Network Load Balancer(NLB)など、AWSのサービスとの連携も自動的にできる。
TetrateはTSEについて、オープンソース ソフトウェア(OSS)に基づきAWS向けに最適化された、唯一のサービスメッシュソリューションだと説明している。
「TSEは、特にAmazon EKSにおけるサービスメッシュの技術的、ビジネス上のメリットを迅速に証明したいチームに向けたもの。IstioやEnvoyの複雑さをマスターしたり、OSSを管理する技術的負債を負ったりする必要はない」( プレスリリースより)
Amazon EKSは便利なものの、利用が拡大すると、「AWS上に分散しているマイクロサービスコンポーネントの保護」「更新や高負荷で個々のコンポーネントに障害が発生した場合の信頼性維持」「手動による設定では対応しきれなくなった場合のサービス間トラフィック管理」などの問題が発生すると、Tetrateは説明する。
こうした問題に対処するためのサービスメッシュ技術で標準的な存在になったのがIstioとEnvoyの組み合わせだが、OSSをそのまま使うのでは、運用の複雑さが増すばかり。そこで開発したのがTSEだという。
TSEの具体的な機能として、Tetrateは以下を紹介している。
TSEでは、サービスメッシュとしての機能を発揮するまでの全てのインストール/構成作業を自動化する。Route 53やNLBなどとの統合作業も自動化される。
これにより、「Edge、Ingress Gatewayの配置」「認証、流量制御、高可用性(HA)、セキュリティの設定」「メトリックやログ、トレースなどの取得の設定」などを迅速かつ確実にできるという。
TSEでは、mTLSによる双方向通信暗号化の適用を自動化し、以下を実現する。
HAに関しては、次のような機能を提供する。
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