Microsoftは、Visual Studio Codeの拡張機能「Semantic Kernel Tools」を公開した。大規模言語モデルを用いたAIアプリケーションをVisual Studio Codeで素早く簡単に開発できる。
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Microsoftは2023年4月13日(米国時間)、コードエディタ「Visual Studio Code」(VS Code)の拡張機能「Semantic Kernel Tools」を公開したと発表した。
Semantic Kernel Toolsにより、Microsoftが3月に初期α版を公開したオープンソースの軽量SDK「Semantic Kernel」を利用した開発をVS Codeで素早く簡単に行える。
Semantic Kernelは、C#やPythonといった従来のプログラミング言語と、最新の大規模言語モデル(LLM)によるAIのプロンプトを統合できる。Semantic Kernelの拡張可能なプログラミングモデルにより、自然言語のセマンティック関数、従来のコードのネイティブ関数、埋め込みベースのメモリを組み合わせることでLLMを用いたAIアプリケーションに新しい可能性と価値をもたらせると、Microsoftは述べている。
Semantic Kernelは、最新のAI研究におけるさまざまなデザインパターンをサポートし、カプセル化するように設計されており、開発者は、プロンプトチェイニング、再帰的推論、要約、ゼロショット/数ショット学習、文脈記憶、長期記憶、埋め込み、セマンティックインデクシング、プランニング、自らのデータと外部のナレッジストアへのアクセスといった複雑な機能を自分のアプリケーションに組み込めるようになる。
Semantic Kernelでは、こうした機能を「スキル」と呼び、セマンティックコードまたはネイティブコードとして作成する。
新たに公開されたSemantic Kernel Toolsは、こうしたスキルを作成、テスト、デバッグしたり、既存プロジェクトに統合したりするための強力なツールを提供する。
このVS Code拡張機能が提供する、アクセスしやすい直感的な開発環境により、あらゆるスキルレベルの開発者がプロジェクトでSemantic Kernelを活用し、LLM AIを利用したアプリケーションを構築できると、Microsoftは説明している。
Semantic Kernelは、最近リリースされた「GPT-4」を含むOpenAIと「Azure OpenAI Service」のAIモデルをサポートしており、より多くのモデルをサポートすることが計画されている。
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