「Amazon Prime Video」が監視ツールをマイクロサービスからモノリスに移行 “やむにやまれぬ”理由とは?90%のコスト削減とスケールアップを実現

Amazon.comは、同社が提供する「Amazon Prime Video」の監視ツールをマイクロサービスアーキテクチャからモノリシックなアーキテクチャに移行したと明らかにした。

» 2023年05月20日 08時00分 公開
[@IT]

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 Amazon.comは2023年3月22日(米国時間)、同社が提供する「Amazon Prime Video」(以後、Prime Video)の監視ツールをマイクロサービスアーキテクチャからモノリシックなアーキテクチャに移行したと明らかにした。

 Prime Videoでは、視聴者がコンテンツをスムーズに受信できるように、全てのストリームを対象としたオーディオ/ビデオ品質の監視ツールを構築している。同ツールで視覚的な品質の問題(ブロックの破損や音声と映像の同期の問題など)が自動的に特定され、修正プロセスが開始される仕組みになっている。

 当初、Prime Videoのビデオ品質分析(VQA)チームが所有していた監視ツールは、スケーラビリティが求められることを意図して設計されたものではなかった。そのため、Prime Videoのサービス規模が拡大し、監視ツールのITインフラも大きくなる中で、高いコストがかかるようになってしまった。同時にスケーリングのボトルネックも見つかったため、既存サービスのアーキテクチャを見直し、コストとスケーリングのボトルネックに焦点を当てることにした。

分散システムのオーバーヘッドが課題に

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