プログラミング言語の人気ランキング「TIOBEインデックス」の2023年6月版が公開された。1位は変わらず「Python」。だが、2023年に入ってシェアが下がっており、2位以下からは「背中が見えている」状態だ。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
ソフトウェア品質の評価と追跡を手掛けるTIOBE Softwareは、2023年6月版の「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」(通称「TIOBEインデックス」)を発表した。TIOBEインデックスはプログラミング言語の人気度を示すランキングで、同社が毎月更新している。
なお、同社は本ランキングについて「あくまでもエンジニアやコース、サードパーティーベンダーの数に基づいた評価となっており、言語の優劣やコード量の多寡を示すものではない」としている。
ランキングの1位は「Python」。これは2022年6月の調査と同じ結果となっている。
Pythonはデータサイエンスや人工知能の分野での需要が高まっており、過去5年間で3回、TIOBEインデックスの年間大賞を受賞している。2017年の秋にはわずか3%のシェアからスタートし、2022年末には17%までシェアが拡大。ただ、2023年に入ってからは13%にまで後退しており、「C」「C++」「Java」など2位以下の言語との差が詰まっている。
TIOBE SoftwareのCEO、Paul Jansen氏は「Pythonの1位は人工知能の人気に依存している」と指摘している。
「『ChatGPT』などのツールが注目され続ける限り、Pythonは新たな参入者を獲得し続けるだろう。だが、もし人工知能のトレンドが変化すれば、Pythonは1位の座を他の言語に譲り渡す可能性がある」(Jansen氏)
11〜20位は以下の通り。
2022年6月から大きく順位を上げたのは「MATLAB」「Scratch」「Fortran」「Rust」。逆に大きく順位を下げたのは「Classic Visual Basic」「Swift」となっている。
21〜50位は以下の通り。
その他のトピックとしてJansen氏は「X++」と「Raku」に注目しているという。この2つの言語は2023年6月に初めてトップ50にランクインした。前者は「Microsoft Dynamics 365」で利用される言語で、後者は「Perl」のフォーク/後継言語となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.