「エンドポイント管理」の導入ラッシュは一段落、ベンダーが次に狙っている市場は? ITR2027年度の市場規模は700億円に

ITRは、国内のユニファイドエンドポイント管理市場規模の推移と予測を発表した。2022年度の売上金額は、対前年度比25.9%増の417億3000万円。2022〜2027年度の年平均成長率を11.7%と見込み、2027年度の市場規模は700億円規模に達すると予測する。

» 2023年07月31日 08時00分 公開
[@IT]

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 アイ・ティ・アール(ITR)は2023年7月27日、国内のユニファイド(統合)エンドポイント管理市場規模の推移と予測を発表した。

画像 2021〜2027年度のユニファイドエンドポイント管理市場規模予測(提供:ITR

 2022年度の売上金額は、対2021年度比で25.9ポイント増の417億3000万円。売上金額シェア最上位2社の売り上げが大きく伸びたことが市場の成長につながった。2023年度もこの傾向は続くとみられており、ITRは対2022年度比で22.2ポイント増を予測している。

ベンダーの多くは、差別化戦略の策定や新たな市場開拓に意欲的

 ユニファイドエンドポイント管理の製品、サービスは、大企業を中心に業務でのモバイル機器の利用が定着したことに伴って導入が進んだが、ITRによると昨今は導入が一巡し、「新規ユーザーの獲得が困難になりつつある」という。

 ベンダーの多くは中堅中小企業に向けて導入や運用を支援するサービスを提供するなど、新たな市場の開拓を進めている。WindowsやmacOSを管理対象に加えて利用を促進するプロモーションを展開するなど、これまで十分に接触できなかった企業への販売を推進している。

 こうしたことからITRでは、2022〜2027年度の年平均成長率(CAGR)を11.7%と見込み、2027年度の市場規模は700億円規模に達すると予測している。

 ITRの舘野真人氏(シニアアナリスト)は、「近年のテレワークの増加に伴い、ユニファイドエンドポイント管理の製品やサービスは引き続き高い需要を保っている。一部のベンダーは、M&A(企業の合併・買収)や協業によってセキュリティや自動化への対応を強化しており、より包括的な管理能力を備えつつある。企業での機器の新規導入台数が鈍化する中、今後はベンダー各社の差別化戦略がより強く問われることになる」と述べている。

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